ピエローtwoー (ページ15)

今日:5 hit、昨日:71 hit、合計:289,515 hit

61時間目ページ15

「おお寺坂君！今日は登校しないかと心配でした！！昨日君がキレた事ならご心配なく！！もうみんな気にしてませんよ！ね？ね？」

顔が殺せんせーの鼻水だらけになる寺坂君。殺せんせーのネクタイで拭き、睨みつける。

「おいタコ、そろそろ本気でぶっ殺してやンよ。放課後プールへ来い。弱点なんだってな、水が。

テメーらも全員手伝え！俺が此奴を水ん中に叩き落としてやッからよ！！」

寺坂君の言葉にみんな黙る。何故上から目線なのだろうか。彼はお願いする立場なのに。

「…寺坂、お前ずっと皆の暗殺には協力して来なかったよな。それをいきなりお前の都合で命令されて皆が皆ハイやりますって言うと思うか？」

前原君が口を開き、みんなの気持ちを代弁する。
普段の行いは大切だ。今の寺坂君には、有無を言わずついて行くような人望はない。

「ケッ、別に良いぜ来なくても。そん時ゃ俺が賞金１００億独り占めだ」

そう言って寺坂君は教室を出て行ってしまった。寺坂君と仲の良い吉田君と村松君も呆れた様子だ。

「私行かな～い」

「同じく」

クラスのみんなが寺坂君の提案に拒否をする声が聞こえてくる。私ももちろん行きたくなんてない。

しかし、それを遮る殺せんせーの声。

「皆行きましょうよぉ。寺坂君が私を殺す気になったんです。

皆で一緒に暗殺して仲直りです」

「まずアンタが気持ち悪い！！」

垂れ続ける鼻水はどうにかならないんだろうか。殺せんせーの顔は最早鼻水だらけだ。

それにしても、どうして寺坂君は急に暗殺に乗り気になったのだろうか。今まで全くと言っていいほど参加して来なかった。

少しの違和感を覚える。裏に何かある気がしてならない。

嫌な予感ほどよく当たるのだ。