#34 ページ34
ー五条視点ー
「夏油傑、呪霊操術を操る特級呪詛師です。
主従制約のない自然発生した呪いなどを取り込み操ります。設立した宗教団体を呼び水に信者から呪いを集めていたようです。
そして渡会A。主に呪具を使う準1級呪詛師です。強さは夏油に劣りますが、その呪力量は常人を大きく上回っており、量だけで言えば五条悟より多い可能性があります」
…呪力量だけで言えば、ね。
"呪力はあっても器がこれじゃあね。せめて男だったら、もっと強かったのかねぇ"
記憶の中のあいつは、気にする素振りもなく呆気らかんと言っていた。その裏で、何か抱えていたのだろうか。
まだ子供だった僕は、何も知らなかった。何故傑と一緒に去ってしまったのか、その本当の理由もよく分かっていない。
…いや、Aの事だ。深い理由はないのかも。
「元々所持していた呪いもあるハズですし、数2000というのもハッタリではないかもしれません」
「だとしても統計的にそのほとんどが2級以下の雑魚。術師だってどんなに多く見積もっても50そこらだろう」
「そこが逆に怖い所ですね。アイツ等が素直に負け戦を仕掛けるとは思えない」
Aは今でも自分の強さに自信を持っていなかった。傑はやけに自信あり気だったけど。何か、切り札でもあるのか。
「OB、OG、それから御三家、アイヌの呪術連にも協力を要請しろ。
総力戦だ。今度こそ夏油と渡会という呪いを完全に祓う!!」
愛ほど歪んだ呪いはない。
それは、憂太に向けた言葉だったのか。…それとも自分か。
「………大人の女になっちゃってさぁ…」
皮肉めいた言葉は、寧ろ自分に向かって刺さる。
何をしても今は敵となってしまった彼女を忘れられないのだから、やっぱり呪い以外の何物でもない。
183人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「呪術廻戦」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
そーすはか? - 終わり方…!主人公は3回目、どう生きるんだ… (2021年9月25日 16時) (レス) @page41 id: ee38c723d2 (このIDを非表示/違反報告)
憂流(プロフ) - よるさん» おー!本当ですか!?ありがとうございます!! (2021年8月11日 17時) (レス) id: 275269a074 (このIDを非表示/違反報告)
よる - 終わり方がループっぽくてゾクってした!面白かった! (2021年8月10日 22時) (レス) id: de8c93495d (このIDを非表示/違反報告)
憂流(プロフ) - 葵さん» うああああ!!ありがとうございます!!!! (2021年7月6日 21時) (レス) id: 275269a074 (このIDを非表示/違反報告)
葵(プロフ) - うっほぉぉぉ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!泣いたァァァァァァァ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!(うるさいですねすみません!) (2021年7月4日 20時) (レス) id: 4534ab9975 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:憂流 | 作成日時:2021年2月22日 10時