#29 ページ29
高専を去った後、とある施設に私達はいた。
「さて、改めて。私に従え、猿共」
『猿って、ウキーって鳴く猿?』
「そう、その猿」
『はっ、ウケる』
猿は嫌い。それが、私達の本音。
ふと夏油が此方を見た。え、ウケちゃ駄目だったの?
「…これでもう戻れないよ」
『…くどいな。言ったろ?仲間になるって。戻るつもりはないよ』
「別れたって話は聞いてないけど、悟を忘れられるんだね」
『自然消滅ですー。察しなよ』
それから夏油の服をビシッと指差す。目を丸くして私を見た。
『
夏油はニヒルに笑った。私も笑い返してやった。
忘れ様にも忘れられないあいつを思い浮かべて。
嘗て、1回目の世界の時、私と夏油は恋人だった。
いや、恋人なんて綺麗な関係ではない。
心の虚しさを埋める為に利用し合っただけ。そこに愛は無かった。…少なくとも私はそうだ。
"…A"
"…ん?"
"……まだ好きかい?悟の事"
"……………知らね。忘れたよ、あんな奴"
"……そう"
夏油の本心はどうだったかなんて分からない。多分、私と同じだっただろう。
ただ、今は夏油とそんな関係になる事はない。夏油も分かってる。
そうして月日は流れ、高専を去って半年。危機感なんてものは存在せず、人混みの多い夜なら見つからないだろうの精神で街を徘徊していた時、
出会ってしまったのだ。例のクズで最強の奴と。
183人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「呪術廻戦」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
そーすはか? - 終わり方…!主人公は3回目、どう生きるんだ… (2021年9月25日 16時) (レス) @page41 id: ee38c723d2 (このIDを非表示/違反報告)
憂流(プロフ) - よるさん» おー!本当ですか!?ありがとうございます!! (2021年8月11日 17時) (レス) id: 275269a074 (このIDを非表示/違反報告)
よる - 終わり方がループっぽくてゾクってした!面白かった! (2021年8月10日 22時) (レス) id: de8c93495d (このIDを非表示/違反報告)
憂流(プロフ) - 葵さん» うああああ!!ありがとうございます!!!! (2021年7月6日 21時) (レス) id: 275269a074 (このIDを非表示/違反報告)
葵(プロフ) - うっほぉぉぉ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!泣いたァァァァァァァ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!(うるさいですねすみません!) (2021年7月4日 20時) (レス) id: 4534ab9975 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:憂流 | 作成日時:2021年2月22日 10時