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夏油の元に行った五条を見送った後、私は今まで4人で過ごした教室に行く。目を閉じれば、直ぐに懐かしい声が頭の中で響き出す。
青い春。
2度と過ごす事の出来ない大切な思い出。
『…うん、楽しかったな』
何だかんだ言って…楽しかった。自分自身が劣等感の塊だったとしても、だ。
机の引き出しからノートを取り出し、何も書いていない白紙のページをペリペリと切り離す。その紙を半分に折り、2つに破る。
それからペンを取り出し文字を書いていく。長々とは書かず、簡潔に。書きたい事だけ。
書き終わればそれを目当ての2人の机の上に置く。
そして、最後にもう1度だけ思い出の場所を目に焼きつけた。…結局こうなる。分かってた、私自身は何も変わってないのだ。
『さあ、そろそろ行かないと間に合わないな』
───────本当に行くの?
『行くよ』
───────もう、平穏な日々に戻れなくなるよ
『いいよ』
もう充分堪能したから。
強いて言うなら、デート出来なかったのは残念だ。
ーーーーー
人混みの中でも、黒髪長身の奴はすぐに見つけられた。既に五条と会った後だろう。
『よっ、夏油』
目の前に立ち声をかけると、夏油は驚いた様に目を見張った。
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そーすはか? - 終わり方…!主人公は3回目、どう生きるんだ… (2021年9月25日 16時) (レス) @page41 id: ee38c723d2 (このIDを非表示/違反報告)
憂流(プロフ) - よるさん» おー!本当ですか!?ありがとうございます!! (2021年8月11日 17時) (レス) id: 275269a074 (このIDを非表示/違反報告)
よる - 終わり方がループっぽくてゾクってした!面白かった! (2021年8月10日 22時) (レス) id: de8c93495d (このIDを非表示/違反報告)
憂流(プロフ) - 葵さん» うああああ!!ありがとうございます!!!! (2021年7月6日 21時) (レス) id: 275269a074 (このIDを非表示/違反報告)
葵(プロフ) - うっほぉぉぉ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!泣いたァァァァァァァ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!(うるさいですねすみません!) (2021年7月4日 20時) (レス) id: 4534ab9975 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:憂流 | 作成日時:2021年2月22日 10時