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#26 ページ26

「……は?」

五条の乾いた声が廊下に響いた。

「何度も言わせるな。傑が集落の人間を皆殺しにし行方をくらませた」

「聞こえてますよ。だから「は?」つったんだ」

夏油の実家は既にもぬけの殻。ただ、血痕と残穢から恐らく両者も手にかけているそう。

「んな訳ねぇだろ!!」

「悟、俺も…何が何だか分からんのだ」

隣にいる五条をチラ見する。1度目はあまり感じなかったが、2度目だと心が騒つく。罪悪感、だろうか。

夏油の阿保をたぎらせる様な事を言ってしまった。しかも意図的に。わざとだ。

快く送り出したが、何も感じない訳では無い。

『……五条』

呼びかけるが此方を見向きもしない。

『どーすんの』

「どうするって…そんなの」

…止める?無駄だよ。アンタに…いや、誰にも夏油は止められない。

何て、言えたら少しは楽になるのだろうか。


その後、硝子から夏油が居たと連絡が入った。五条は慌ただしく、教えられた場所に行こうとする。

『待って五条、私も…』

「お前はここにいろ」

は?と今度は私の口から乾いた声が出た。

『何で?』

「何されるか分からねえ。お前じゃ傑を対処出来ない」

…巫山戯んなよ。分かってるよ、そんな事くらい。

『…そうね、私はアンタ達より弱い。うっかり殺されたら堪んないし』

自分が劣等感の塊だって事分かってる。


『…お願いね、五条』



五条の姿はすぐに見えなくなった。







“私を置いてかないでよ。絶対に離さないで…"

"当たり前だろ"




『……嘘つき』

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そーすはか? - 終わり方…!主人公は3回目、どう生きるんだ… (2021年9月25日 16時) (レス) @page41 id: ee38c723d2 (このIDを非表示/違反報告)
憂流(プロフ) - よるさん» おー!本当ですか!?ありがとうございます!! (2021年8月11日 17時) (レス) id: 275269a074 (このIDを非表示/違反報告)
よる - 終わり方がループっぽくてゾクってした!面白かった! (2021年8月10日 22時) (レス) id: de8c93495d (このIDを非表示/違反報告)
憂流(プロフ) - 葵さん» うああああ!!ありがとうございます!!!! (2021年7月6日 21時) (レス) id: 275269a074 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - うっほぉぉぉ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!泣いたァァァァァァァ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!(うるさいですねすみません!) (2021年7月4日 20時) (レス) id: 4534ab9975 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:憂流 | 作成日時:2021年2月22日 10時

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