好き、嫌い、やっぱり愛してる【五条悟】

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「こんな時間に何してんだよ」

いつも通りの調子で、五条悟は聞いて来る。

『…コンビニ行こうと思って』

「はあ？今から？」

『硝子に頼まれたの。仕方ないでしょ』

そう言うと、彼は眉根を寄せた。

「あいつ何考えてんだよ…。止めとけ、迷子になっても知らねーぞ」

『大丈夫よ。マップを見ながら行くから』

そういう問題じゃねぇ、と五条悟は言った。ならどういう問題よ。

『遅くなるといけないからもう行くわね』

横をすり抜けようとした時、腕を急に掴まれた。私は驚いて、思わず振り向き五条悟を見つめる。

「…俺も行く」

『え…？』

「買いたいのあったの思い出した」

そんな、突然。

だけど、掴まれた腕が熱くて仕方ない。自分の意思とは関係なく頬が緩んでいく。
嬉しいという感情には、どうしたって嘘は付けないのね。

『道分かるの？』

「当たり前」

『ふふっ、頼もしいわね。やっぱり凄いわ、五条悟は』

笑った私に五条悟は呆れた様な視線を向けてくる。

「大袈裟」

そう一言言って、すぐに前を向いた。


……ねぇ、五条悟。



『……』




この手は、いつまで私の腕を掴んでいるの？


どうしてまだ離さないの？




喉につっかえて、言葉は出て来ない。


もう、火傷しそうなくらい熱い。





…貴方は今、何を考えているのかしら。

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