第八十話 ページ33
刀鍛冶の里に来てから数日が経った。
むいくんは朝から特訓のために出かけている。私は日が落ちないと外に出られないので、部屋の中で待機だ。
『(…炭治郎来たのかなぁ…。そろそろ来る頃だよね…)』
暇だなぁ、と思いながら畳に寝転がる。
寝ないけど…少しだけ。
そう思い瞼を閉じた。
***
──────微かに…雨の匂いがした
「…A」
『…むいくん』
名前を呼ばれ目を開けると、私を見下ろすむいくんの顔が視界に入って来た。
「寝てた?」
『ううん、目瞑ってただけ』
急いで起き上がって乱れた髪を整える。
『もう特訓終わったの…?』
「終わった」
表情を変えずに言うむいくん。流石柱だ。
『あれ、刀…』
たまたま視線が腰にささった刀に行く。そして違和感。むいくんの刀…こんなのだったっけ。
「あぁ…刀折れたから代わりのやつ」
『え!?』
折れたってそんなサラリと言う事!?
大丈夫なの?と尋ねれば、また表情を変えずに、平気だと言うむいくん。
…折れた刀……特訓。
『…ねぇ、むいくん。もしかして炭治郎に会った?』
「……誰そいつ」
『ほら、前に会った事ある。額に痣がある隊士の』
「…………あ」
暫く考えた後、思い出したのか声を上げた。
『会った?』
「……会ったけど…何?」
『いや、うん。確認したかっただけ…』
そう言えばむいくんは怪訝そうな顔をした。
そっか、もう炭治郎が来てるんだ。じゃあもう少しで……上弦の鬼も来る。
183人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
uru(プロフ) - 。さん» あけおめです! (2021年1月1日 16時) (レス) id: 275269a074 (このIDを非表示/違反報告)
。 - あけおめ。 (2021年1月1日 6時) (レス) id: 8e88cca1a9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆら(プロフ) - uruさん» 頑張って下さい!!この作品大好きです!!!! (2020年12月14日 2時) (レス) id: 77801e03dc (このIDを非表示/違反報告)
uru(プロフ) - ゆらさん» ありがとうございます!そう言っていただきとても嬉しいです!! (2020年12月9日 18時) (レス) id: 275269a074 (このIDを非表示/違反報告)
ゆら(プロフ) - うわああああ!もう!すきです!() (2020年12月8日 20時) (レス) id: 77801e03dc (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:憂流 | 作成日時:2020年10月25日 11時