第七十八話 ページ31
「明日刀鍛冶の里に行く」
あれから1か月経ったある日、むいくんからそう言われた。
『そっか、刀鍛冶……刀鍛冶…!?』
「ちょ…何?」
大声を出した私をむいくんは訝し気に見て来る。
刀鍛冶の里編。
それは原作にあった話だ。
「特訓しようと思って。Aも来るでしょ」
『あ、うん。それは勿論!』
即答すれば、そ、とだけ返って来た。
この話では誰かが亡くなる事はない。かといって、酷い怪我をするのを見逃す訳にはいかない。
里について直ぐに戦闘という事ではないから、それまでにもう少し戦えるようにしないと。
敵は上弦の鬼だから。
**
「初めまして。お館様より許可が出ましたので、私がご案内します」
現れた隠の人に私は頭を下げる。そんな私を隠の人は驚いた様に目を丸くし見つめて来た。
「…ではこれを」
隠の人が渡して来たのは目隠しと耳栓と鼻栓。
鬼に襲撃されるのを防ぐために里は隠されている。一定の距離で次の隠へ引き渡しながら進み、刀鍛冶の里を目指すのだ。
「貴方は鬼の為五感が人より優れています。ですので、五感を最大限封じさせていただきます」
返事をしてそれらを受け取る。
…別に断るつもりはないけど鼻栓は絵的にどうなんだろう。流石に私でも恥ずかしいと思うぞ。
付けようとした所で視線を感じ顔を上げる。
『む、むいくん!こっち向かないで…!』
「は…?何で…」
『いいから早くあっち向いて!!』
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uru(プロフ) - 。さん» あけおめです! (2021年1月1日 16時) (レス) id: 275269a074 (このIDを非表示/違反報告)
。 - あけおめ。 (2021年1月1日 6時) (レス) id: 8e88cca1a9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆら(プロフ) - uruさん» 頑張って下さい!!この作品大好きです!!!! (2020年12月14日 2時) (レス) id: 77801e03dc (このIDを非表示/違反報告)
uru(プロフ) - ゆらさん» ありがとうございます!そう言っていただきとても嬉しいです!! (2020年12月9日 18時) (レス) id: 275269a074 (このIDを非表示/違反報告)
ゆら(プロフ) - うわああああ!もう!すきです!() (2020年12月8日 20時) (レス) id: 77801e03dc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:憂流 | 作成日時:2020年10月25日 11時