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手を握られるとさっきの血が鯰尾の手にもついてしまう

『俺達はお前たちよりもたしかに早くいってしまう。でも…それはまだ先の話だ。それにな?俺はこんな身体でも、まだ若いから…その……安心してくれ……』

俺が明るくそう伝えても、鯰尾はまだ不安そうなままだった

そして、俺の手についた血を舐められてしまった

驚いておもわず手を引っ込めようとするものの、力が強くされるがままだ

くすぐったいような、恥ずかしいような気持ちなると鯰尾が綺麗にそれを舐めとってしまった

『…き、汚いだろ……今すぐ吐き出してくれ…』

そう言ってもしっかりと首を振られてしまった

「…俺、こんなこともしちゃうくらい…主のこと大切です。大好きですから。」

強く、そう言われてしまったら何も言い返せなかった

その後鯰尾は俺の手を拭くと、布団に寝かせてくれた

何故か一緒の布団にはいってくる

『…鯰尾、自分の布団で寝たほうがいいんじゃないか?ここだと狭くて寝にくいだろう?』

じっと横にいる鯰尾を見つめてみるものの拗ねた顔で俺を抱きしめて、はなそうとはしなかった

それどころか、すりすりと頭をこちらに擦りつけて、まるで甘えているようだった

『…今日だけだからな』

ずっと俺のことを心配してくれていたんだ、それに甘えたかったんだ思うこんな我儘の奴のことを好いてくれる

本当に良い子だ

ギュッと鯰尾を抱きしめ返して頭を撫でてあげるといつもの顔よりも少し緩まった

幼い子のような顔をしていた

その顔に心が暖かくなって

父さんも、俺が甘えてたらこんな気持ちだったのかなと思ってしまった

そのままじっと鯰尾を見ていると、上を向いてこちらを見る

「…主…身体、俺と直してみませんか?」

『…え?どういうことだ?』

「主が、今まで病と戦ってきたことはわかってます。
無理して頑張ってきたんですよね?
今度は俺と一緒に無理せずに病を直しませんか?
例えば……体力をつけるために散歩に行ってみるとか!」

思わぬ提案に少し驚きながらうなずいた

『…それなら、いいな……鯰尾が一緒なら』

「なら、早速明日行きましょう!待ってます!」

ぎゅっと抱きしめられて思わず顔を緩めると嬉しそうに鯰尾が笑った

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のびのび(プロフ) - あおりんごさん» だいぶ長らくおまたせしました…!なかなか内容がまとまらなくて頭抱えてました…。ありがとうございます!あおりんごさんも体調にお気をつけてくださいね!まったり更新しますがよろしくお願いします(。>人<。) (2019年11月5日 0時) (レス) id: 8c73939a44 (このIDを非表示/違反報告)
あおりんご(プロフ) - 更新ありがとうございます!!ソワソワと続きを待っていました〜!心情の表現が素敵です。最近気温が下がり寒くなってきたのでお体には十分お気をつけください。 (2019年11月4日 19時) (レス) id: 74f86b76bc (このIDを非表示/違反報告)
あおりんご(プロフ) - ( ´ω` )/ (2019年9月25日 1時) (レス) id: 74f86b76bc (このIDを非表示/違反報告)
あおりんご(プロフ) - おっ!!それは嬉しいですね、頑張ってください〜! (2019年7月1日 11時) (レス) id: 74f86b76bc (このIDを非表示/違反報告)
のびのび(プロフ) - あおりんごさん» こちらこそおまたせしてしまってすいません!リアルがやっと落ち着いてきたので週一ペースですが更新します!(っ´ω`c)ゆっくりですがよろしくお願いします! (2019年7月1日 0時) (レス) id: 8c73939a44 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2016年11月18日 12時

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