私の夫は浮気性 (ページ5)

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4話ページ5

桃太郎side

さっきまでいたA様が、跡形もなく消えていた

鬼灯「なんの冗談ですか？こんなクズに嫁なんて一生来ませんよ」

桃太郎「それは俺もそう思いますが…本当にここに白澤様の…」白澤「あーもういいよ。ほれっ」

なぜか俺の話をさえぎった白澤様。
頭を掻きむしりながら、薬の入った袋を鬼灯様に投げつけた。

白澤「それ持ってさっさと帰れ！」

鬼灯「高麗人参も欲しいです」

白澤「お前はほんっとに図々しいな!!」

桃太郎「あ、じゃあ俺が取ってきますよ」

立ち上がろうとしたが、白澤様に止められた。

白澤「桃タローくん、いいよ。コイツがここにい続けられる方が困る。俺がコイツ連れて取りに行くから」

鬼灯「い続けられたら困るなんて、やましいものでも隠してるんですか？」

白澤「ねぇーよ!!ほら行くぞ！」

白澤様と鬼灯様が出ていかれた。
なんだったんだ…

『鬼ちゃん、もう行った？』

桃太郎「え？どこから…うぁぁ!?」

声のした方を見ると、机の下で丸くなって隠れているA様がいた。

桃太郎「なんでそんなとこ隠れてんスか!!」

『いやぁ、鬼ちゃんに私が白くんの妻だってバレるとちょっと厄介で』

桃太郎「ホオちゃん？ハクくん？」

『私の癖です。その方が可愛くないですか？』

その流れだと…まさか

桃太郎「俺のこと、呼んでくれます？」

『ももちゃん』

やっぱりか！！！

白澤様の微妙なネーミングセンスといい…
この2人は、以外に似た者夫婦なのかも

桃太郎「てか、鬼灯様に白澤様と結婚してること言ってないんスか？」

『だって私、鬼ちゃんにとっては重要な仕事相手ですよ？そんな取り引き相手が、普段いがみ合ってる白くんの嫁だなんて知ったら…。彼、きっと気を使って白くんへのあたりが弱くなります』

桃太郎「そうっスかね？」

鬼灯様の白澤様に対する怒りは…
もっとこう…腹の底から来るもので、そうそう止めないとは思うけどな

桃太郎「でもそれならそれで、困る人はいないんじゃないですか？むしろあの人の巻き添えになる人が減って世の中平和に…」

『それじゃ困るんですよ！』

桃太郎「え…何か問題が？」

『私、あの二人の喧嘩見るの大好きなんです』

あ…この人も変人だ