5. 両面宿儺 ページ5
そして、全てが終わったので面倒事に巻き込まれない様に帰ろうとした…が、背後から肩を掴まれた所為でそれは出来なかった。
「で、君は何者?」
「『!』」
伏黒は他の人間が居た事に。
遷宮寺は気配に気付かれ、背後に立たれた事に驚いた。
『(妾の背後を取っただけでなく、触れられるまで気付かなかった!?不覚!)』
遷宮寺は腕を振り払い、距離を取る。
『貴様等こそ何者じゃ?此処は妾が通う学校だぞ、関係者以外立ち入り禁止じゃ』
「じゃ?ククッ...独特な口調だね」
『笑うな小僧!』
「小僧って...」
伏黒の言葉にはっとした遷宮寺はゴホンッと咳払いをし、五条達を見る。
『もう一度聞く、貴様等は何者じゃ』
「僕達?僕達は呪術師だよ」
『呪術師...?』
「そ、呪いで呪いを祓う者。君は?」
『...妾はただの女子高校生じゃ』
「いやいや、君の呪力量だったら呪霊が見えるでしょ?しかも術式持ってるし」
『あの魑魅魍魎は呪霊と言うのか、癪だが勉強になった。それにしても術式?一体何の事じゃ』
「ありゃ?自覚ない感じか」
術式を持っている事は全く自覚がない遷宮寺には、相手の話は殆ど分からない。ただ、力である事は分かった。
『妾はこれから家へ帰らねばならん、離してもらうぞ』
「ごめん、それは無理」
『は?』
マジトーンで聞き返してしまった遷宮寺に、「怖い怖い」とわざとらしく肩を竦める五条。
「呪術師は人手不足なんだよね。君の術式は凄く強いし、君自身も強いでしょ?」
『何が言いたい』
「だからね?呪術s『断る』わぉ、即答」
『何故妾が見知らぬ人間の為に命を懸けて戦わなければならない?妾は人間が嫌いじゃ』
「でも、全部の人間が嫌いな訳じゃないでしょ?」
『!』
「だって君からは僕達への嫌悪を感じないから」
図星な様で、遷宮寺は黙って五条を睨み付けた。
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三隣亡 - とても面白いです!!これからも頑張ってください!続きを楽しみにしてます! (2021年2月4日 20時) (レス) id: 9280cade43 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:冬桜椿 | 作成日時:2021年1月21日 15時