◯◯してみた！短編集【JOGIO】

10:ストーカーされてみた【メローネ】 ページ10

【メローネの場合】リクエスト


「あ、おかえりー！」


揺れる左右の長さがまちまちの金髪は、羨ましいくらいにさらさらと綺麗でまっすぐで。
柔らかそうな白いはだに、うれしいのか少し朱のさした頬。

健康的な体型に程よくついた筋肉。
不思議なマスクに縁取られた瞳は、エメラルドの色をしていて、朝の湖みたいに澄んでいる。

それを囲む睫毛も、やっぱり金色をしていて１本１本が長く、たっぷりとしていて、目元の印象をゴージャスにしている。

厚い唇はどこまでも柔らかそうで、血色の良い薄ピンクをしている。


服装は独特だが、似合っていないわけではなくて、浮かべられた微笑みは、全てのパーツの良いところを余すところなく引き立てていた。


「お風呂沸いてるよ、ご飯もすぐに用意できるけど、どっちが良いかな？」


「あえっと、じゃあご飯で……」


「わかった、じゃあ温めてくるから、座っててね。お仕事お疲れ様」



ちゅ、と可愛らしく頬に唇を掠めさせて、キッチンへ去っていったその後ろ姿を見送ってから、私は携帯電話を取り出した









「あ、もしもし、警察ですか？あの、家に知らない人が入り込んで───」

「知らない人なんて酷いなぁ」



ハッと声のする方に視線を向ければ、あの男が、我が家の包丁を手に微笑んでいた







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リクエストありがとうございました！

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