検索窓
今日:2 hit、昨日:2 hit、合計:15,417 hit

23 ページ24

ふと握った手の力を緩めると、力なく倒れ付した男が、私の中に激しい感情を渦巻かせた。


ぐるぐると燃え盛るようなそれは、いわゆる、人を殺した実感と言うものだ。


これを感じている間、私は、私自身が正常であると認識していられる。


「A、終わったか?」

「ああ、バッチリ」


笑顔を見せてみれば、ホルマジオが応じるように手をあげるので、その手に応える

ぱちん、と安っぽいまでに乾いた音をたてた右手には、ずっしりと¨命¨と言うものの重みを感じていた。



『貴女は、自分で自分を殺しているのよ』



そうかもしれない。

ふと思い出した言葉だった。
エルルーシャの言葉。

けれど、あれほどまでに鮮明に覚えていたはずの彼女の姿は、形は、声は、今や煙のように朧気な、頼りない記憶になり下がっていた


「ああ、そういやぁ聞いたかよ、向かいのダイナーの娘が─────」


退屈させないようにという配慮からか、生来そう言った性質を持っていたからかはわからないが、ホルマジオは仕事を終えた帰りにはこうしてよく喋るのだ


「おい、A?」

「……ん?」

「大丈夫か?ぼーっとしてんぞ」

「ああ、大丈夫。この辺りに来るのははじめてだったから、目新しくてね」



流れていく景色から視線を外せば、納得したような表情のホルマジオ。




「ああ、そう言やそうだったかもな。近くに良い店があるから案内してやるよ」



帰り道から逸れると、パーキングに車を止め、得意気な顔をするホルマジオに、私も微かに笑みを浮かべて車から降りた







続く  (更新停止中) お気に入り登録で更新通知を受け取ろう

←22



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.5/10 (43 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
50人がお気に入り
設定タグ:ジョジョ , 5部 , 暗殺チーム   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:東雲出雲 | 作成日時:2018年7月1日 15時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。