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「だぁかぁらよぉ！！¨コントロールキー¨を押しながらだっつってんだろ！そりゃあ¨シフトキー¨だ！」
「ああ……そっか、¨コントロールキー¨ね」
血管を浮き上がらせてコンピュータのキーボードを指差すギアッチョに、Aはぎゅっと目頭を抑えた
メローネに無事アジトまで運ばれたAは、翌日の朝にはすっかり回復した様子で、ギアッチョの使うコンピュータに興味津々だった
───とはいっても、３日経った現在も使いこなせてはいなかったが
「すっかり元気そうだな」
「ああ、上司を殺したやつにつけられた傷も、もう見当たらなかった。信じられない回復力だ」
流石は伝説の暗殺者だ。と妙に感心するリゾットに、メローネは怪訝な表情を浮かべる
「……なぁ、おかしくないか？Aが¨起きたこと¨は極秘事項のはずだろう？」
「極秘事項って言葉ほど信用できない言葉はないな」
目を擦りながら、Aはマグカップ片手に立ち上がった
「相手に心当たりはあるか」
「まさか。50年前ならいざ知らず、いまや知り合いすら生きてるか死んでるかわからないんだ」
肩を竦めてからマグカップを濯ぐAは、およそ50年前に生きた人間には見えない。
「……どこかから情報が漏れたとしか考えられねぇ」
「どちらにしろ、スタンド使いに追われるのは厄介だ」
「しょうがねぇ……調べるか」
ぎしり、と古いスプリングが悲鳴を上げた
三人掛けのソファー、ホルマジオの座る右側に腰を下ろしたAはやはり疲れているらしい目をパチパチとさせてこう言った
「いや、その必要はない」
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作者名：東雲出雲 | 作成日時：2018年7月1日 15時
