その日、君と出会って (ページ7)

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«廉side»

「君、昨日の…」

「えっ…？」

その人は叫んだ後、俺を見てそう言った。

昨日のって…やっぱり、昨日助けてくれた人…？

「紫耀、知り合い？」

「昨日、ヤンキーに絡まれてた！」

「あー、その子ね」

玄樹達の方をチラッと見ると、ニヤニヤしながらこちらを見ていた。

「あの後、大丈夫だった？」

その声で、視線を戻した。

「はい！昨日は、ありがとうございました…！」

「大丈夫大丈夫」

サングラスしてるから良く分からんけど、実はこの人イケメンなんじゃない…？

お友達も爽やかイケメンって感じだし…。

…って、分析してる場合じゃなかった。

「あの…ご注文は？」

そう聞くと、2人はカフェラテを注文した。

紙にメモを取った後、お辞儀をしてその場を立ち去る。

「やっぱり、昨日の人だったの？」

「うん。優太、カフェラテ2つ」

「おっけー」

俺はカウンター席に座って、残りの休憩時間をボーッとして過ごす。

「休憩時間なのに、働かせてごめんね」

玄樹が隣に座って、俺の顔を覗き込んでそう言った。

「大丈夫やで」

「そう？じゃあ、カフェラテ運んでよ。あの2人に」

やから、休憩時間やって。

「しゃーないな…」

逆らったら玄樹に何を言われるか分からないので、出来上がったカフェラテをあの2人の元へ運んだ。