その日、君と出会って (ページ6)

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«廉side»

「え、めっちゃそっくりなんやけど…」

サングラスしてる姿が、昨日のあの人にめちゃくちゃそっくりだった。

「いらっしゃいませー」

玄樹が席まで、案内する。

「廉、行ってきなよ」

「いや、俺休憩中やし…」

「確かめてきなって！もしかしたら、昨日の人かも！」

玄樹に背中を叩かれ、痛がりながらその人を遠くから見る。

友達を連れてるみたいだけど…見れば見るほど似てんなぁ…。

「大丈夫。廉に何かあったら、俺と岸くんが何とかするから！」

「そういう問題…？」

「早く」と言わんばかりの顔で、玄樹に見つめられる。

俺はため息をつきながらも、紙とペンを持ってその人達が座っている席まで向かった。

「ご注文はお決まりですか？」

「あー、ちょっと待って下さい」

声も似てる…ってか、同じハスキーボイス。

「本当にここって、イケメンしか居ないね」

その人の友達らしき人が、ニコッと俺に微笑んで話しかけてきた。

「お前、相手がイケメンだからって、ナンパとかすんなよ」

「してないよ。ねぇ、連絡先交換しない？」

「えっと…」

「辞めろって。すみません」

その人が初めて顔を上げて、俺を見た。

その途端動きが止まり、その数秒後には店内に響く大きな声で叫んでいた。