その日、君と出会って (ページ3)

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«紫耀side»

「ヤンキーに絡まれてる男の子を助けた？」

「うん」

昨日起こった出来事を、モデル仲間で親友の神に話した。

「へぇ…それで？」

「なんか…忘れられないんだよねぇ」

「えっ、そんなに？」

「うん。男の子にしては、めちゃくちゃ可愛くて綺麗だった」

「ふーん。紫耀がそこまで興味持つなんて、珍しいね」

異性に対しても可愛いとか綺麗とかという感情をあまり持たない俺が、男に対してそういう感情が持ったことが珍しく、神が分かりやすく興味を持ち始めた。

「名前、聞いてきてよ」

「いやいや、昨日会ったばかりだし…無理だって」

「大丈夫！だって、紫耀だもん！」

「何、その謎理論」

何回も無理だって断ったのに、どうしてもと食い下がらない神に負けて、頷いてしまった。

どこに居るかも分からないのに、名前を聞くってハードル高くない？

「でさでさ、話変わるんだけどね。最近出来たカフェ行きたい」

めちゃくちゃ話変わるじゃん。

「最近出来たカフェって…いつも行列出来てるところ？」

「うん。なんか、イケメン勢揃いって噂じゃん」

「そうなの？」

「ちょっと気になってるんだよねぇ。本当に、イケメン勢揃いなのかなーって」

「確かに、気になるな。行ってみるか」

「よっしゃ！ゴチになります！」

「いや、自腹な」

どっか行こうとすると、すぐに払わせる神の悪いとこ。

まぁ、結局自分で払ってくれるって分かってるから、良いんだけどね。