検索窓
今日:4 hit、昨日:0 hit、合計:2,908 hit

ページ7

You side



当日。


私は白のTシャツにプリントが入っているのと

紺のデニムのズボンというなんともシンプルな

服を選んだ。




待ち合わせ場所に行くと

既に彪馬がいた。



彪馬はすっごいオシャレをしてた。

こんなに暑いのに薄い長袖を着ている。

そして下は黒の締まったズボン。





「お待たせ。」


彪 「あ、A!
ってなんでそんなシンプルなの!

…もしかして近所に行く程度の遊びだと思ってる?」




そう言って私の顔に自分の顔をズイッと近づけてくる
彪馬。

私は肩を押してのけた。



「…私そんなオシャレな服持ってないし、
マシなのこれしか無かったから」


彪 「ふーん、じゃあ俺が選んであげる!
ほら行こ!」


「何その手。」


彪 「はぐれないように手繋いどこ?
A方向音痴っぽそうだし」




悔しいけど彪馬の言ってることは
正しい。

私は昔からすっごい方向音痴で、よく迷子になってた。


だから今回は素直に手を繋いだ。




彪 「珍しく素直じゃん。じゃ、行くか!」




繋いだ彪馬の手は大きくて少しごつくて

男の子を感じさせた。


電車を乗り継いで都会の方へ来たのはいいものの

私は人混みが苦手だ。

だからあんまり長い時間人混みにいると気分が

悪くなってしまう。



彪 「A人混み大丈夫?」



こいつはエスパーなのか。



彪 「もし無理だったら人少ないところ行くけど
どうする?」


「…人少ないところで」


彪 「りょーかい」




私の手を握ったまま少し前を歩く彪馬の背中が

少し頼もしいと思ってしまった私はどうかしている。

◎→←◎



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (6 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
21人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:めろん | 作成日時:2021年9月18日 7時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。