失笑恐怖症の私は落札させました【d!】 (ページ16)

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15話ページ16

私は拾って早々迷子にして不安にさせてしまった

今頃彼はまだ1人でみんなをこの広くて色んな人がいる中探しているのだろうか
1人心細く泣いているのだろうか

そう思うと手の震えが止まらなくなっていた

『迷子センターは?!』

《……本部にここの全ての迷子センター当たってもらったけど誰も居ないねんて！
俺も今名前呼んだりしながら急いで探してんけど何処にも居ないねん!!》

どうしよう……そんな、とりあえずみんなを落ち着かせなきゃ…

このままみんなを連れて探すなんて不可能...どこか宛が...

私が焦って電話帳から探していたら、ある1人の友人の名があった

私はその人にすぐ様電話をかけた

『ごめん!!マンちゃん今何処にいる?!今手空いてる?!』

そう、私の友人オスマンだ。彼ならきっと見てくれるはずだ

《……あれ？今A子供連れてる？前に見えるめう》

私が驚いていると肩に手を置かれ振り向いたらそこにはオスマンが居た

タイミングよすぎ

『ごめん!!ちょっとこの子達よろしく!!今、ヤバいの...!』

私はオスマンの返事を聞く暇もなくエミさんと電話を繋げながら零れてきそうな
涙を止めて、走り続けた

『チーノ！ねぇ！何処?!居るなら返事して！』

私がそう言っても止めるのは人の冷たい視線だけ

あと見ていないところは...駐車場。とりあえずｯ!ここの駐車場見るか

もうどうしよう……

『チーノー！居るなら返事して!!お願いだから､､』

｢……A？Aｯ!!助けてｯお願い！」

私が聞き覚えのある声の方に目をやるとそこには引っ張られているチーノが居た

『チーノ！まって!!この人誰！...どうでもいいや！』

私がそう言って男性からチーノを引き剥がすと、苦虫を噛み潰したような顔をしていた

｢ったく...ご主人様が迎えに来てやったら...大声あげてんじゃねえよｯ！」
『止めなさい！』

私が相手の腹に蹴りを入れるとその場に崩れ落ちた

とりあえず、この場を離れなきゃ！

『チーノｯ！ちょっとおぶるよ！』

私がチーノをおぶってとりあえず安心だと思える共通のトイレに入った

｢……ごめんなさぁぁい!!...俺だけがｯ、連れて、かれれば！いいと、思って！」

チーノが入った瞬間泣き始めた。まぁ当然泣いてしまうだろう

でも、泣きたいのは...私ｯだって、一緒だよ！