伝説のマネージャー【ハイキュー!!】

伝説のマネが49人 ページ49

『あたしがバレー始めたんは小学四年生ん時からや、兵庫でチームに入っとってん。そんときは何やっても上手くいかんくて他の上級生の上手さが羨ましかった…

やから、めっちゃ練習して気付けば誰よりも上手なってた。お母さんもめっちゃ褒めてくれた…だから嬉しかったし何よりバレーをするんが楽しくて好きやった

中一ん時は先輩も優しい人が多くて私が上手なれば自分の事のように喜んでくれてん。中一ん時にお父さんが死んで、区切りのいい中二になる前にこっちに転入してきた

そこでもバレー部に入ってんけど中一まではセッターとしてやってたからそのままセッターとして入った。先生はあたしの能力を買ってくれてすぐにスタメンに選ばれた

その時点で先輩と後輩からはいい顔されなかった。そんな時に、ミドルブロッカーをやってみろって言われてやり始めた。所謂天才だったらしいあたしはセッターじゃなくてMBでスタメンに入れられたんだ

先輩は最後の年だったのに、あたしがスタメンに選ばれたから試合には出られなくなった。

その時期ぐらいにバレー馬鹿な及川と出会った。あたしたちはただバレーが好きだからその話で盛り上がったんだけど、及川って女子に人気だからさ…気に食わない奴らが出てきて

男を喰ったとか…そんな噂が流れた

顧問も私を信じてはくれなくて、校風に関わるからバレー部を辞めろと言われてやめた

及川のせいじゃないから及川には経緯を伝えへんかった、それがきっかけで及川と大喧嘩をした。

学校中にその噂が流れて、及川にも見放されて…そんな時に階段から突き落とされてぶつかった勢いで中身の入ったロッカーが足に落ちてきた

流石に落とした女子もやばいって思ったのか逃げてったけど、あたしは激しい運動が出来なくなった。これも及川には言わなかった…そんなあたしを唯一理解してくれたのが岩泉だった

初恋…それは否定しない、今は別にそんなんじゃないけどな

バレーから離れるつもりやったけど、やっぱり捨てきれんくてマネになった。まだやるんは怖いし、''伝説''なんて言われてるけどあたしはその名前好きやない。

それが原因で全部失ったから…まだ、怖いねん

バレーをするんが、過去を見られるんが…

ほんま情けない話やわ』

伝説のマネが50人→←伝説のマネが48人

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す