同期の降谷くん

1話 ページ1

「おい、これも頼んだぞ」


目の間に置かれる山のような書類


『…』


「A、できるよな？」


『デキマス』


「よし、俺はポアロの方に行ってくる何かあればメールを入れろ｣


『了解です』


そう言って去っていった金髪褐色肌の男


同期の降谷零だ


降谷零は警察庁警備局警備企画課


通称「ゼロ」と呼ばれるところに所属している


降谷とは腐れ縁で小学校頃からずっと一緒に生きてきた


どうしても降谷とは馬が合わず、顔を見ると喧嘩腰になってしまう


(一応、仕事場では気をつけているけど)


昔は、間に景光が入ってくれて何とかなっていたが今はもう居ない


景光が殉職してから何年が経っただろうか


景光だけでは無い、警察学校を共に馬鹿騒ぎして過ごしてきた同期は皆逝ってしまい


生き残ったのは私と降谷だけだ


何故、私たちを残したのだろう


景光のことがあってからより私たちの仲に溝ができる


別に信頼していないわけじゃない、これはお互いが言えることである


私は信用しているからこそこの仕事を続けている


降谷の存在を知っているのは公安内でも極小数で、その数少ない中に入れているということは信頼関係ができているからであると思う


私の上司と言ったものの、直属の上司は風見裕也。


風見さんである


現在、5徹目。目が限界を迎えているがあいつに泣き言を言いたくないし、あいつに「これ公」を言われるのは屈辱なのである


だから、あいつが私をどれだけ嫌い止めさせようと仕事を押し付けてきてもやめてやらない

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