二人で一人の警察探偵

20話 お出掛け、そして事件…… ページ23

prrrr prrrr

陸「ん？悪い、電話だ」

影『行ってらっしゃ〜い』ﾓｸﾞﾓｸﾞ

電話の相手を見る前にトイレへと向かう

トイレの個室に入り、まだ鳴っていた携帯の画面に触れ、電話に出た

陸「もしもし？」

若葉〔春夏冬君？久しぶり〕

陸「……鹿野芽さん……お久しぶりです」

電話の相手は俺達がいた施設長……鹿野芽 若葉さんだった

若葉〔秋在君も貴方も元気にしてる？〕

陸「ボチボチですよ。俺らは俺らのペースでしっかりやってます」

若葉〔そう……良かったわ〕

電話越しに心底ホッとした様な声で言われる

定期的に連絡をしてくれる鹿野芽さんは本当にマメな人だ

若葉〔春夏冬君達が元気そうで安心したわ……妹さんが亡くなってもう5年経つもの……〕

陸「告別式や葬式に来てくださりありがとうございました…美月もきっとよろこんでますよ」

若葉〔当然よ。貴方達は私の大切な子供達ですもの〕

陸「……ありがとうございます」

若葉〔また、時間があったらで良いから遊びに来てちょうだいね？〕

陸「分かりました。それでは失礼します」

若葉〔……えぇ〕

プツリ、と電話を切る

久々の鹿野芽さんからの電話は素直に嬉しかった

だからこそ……心配を掛けてしまっている事に罪悪感が募る

ため息をつきながらスマホをポケットに仕舞って個室から出る

俺がトイレから席に戻ろうと足を進めると１人の男がトイレから凄い形相で出て来た

そして、一言

キャメル「ト、トイレで人が死んでいる!!警察を呼べ!!」

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