【カゲプロ】×【コナン】〜相反する世界のお話〜

7話 いつもの夢 ページ8

『ほら、起きろ』

……夢だ

『さっさとしろ、予定が詰まってんだからな』

これは夢だ……

だけど夢にしてはリアルで、あの場所の風景も匂いも温度も、全てが現実に見えてしまう

『実験開始』

無機質な声が剥き出しのコンクリートの壁に響き反響する

死刑宣告よりも残酷で、いっその事殺してくれれば楽になれるのに殺してはくれない

『痛み』は感じない『苦しさ』は感じる

『熱さ』は感じる癖に『寒さ』は感じない……まぁ、その熱さも度を越せば感じなくなってしまうが……

『機械』でも無いが『人間』でも無い

それが俺

俺ほど『化け物』とか『怪物』と言った言葉が似合う者は居ないだろうな

電気を流す機械が目の前に突きつけられる

痛くは無いけどあの痺れる感覚は好きじゃない

怖い……怖いなぁ……

だけど漸くこの夢から覚めれる

きっと俺はまた悲鳴を上げるだろう

そしたらツナギが驚いて部屋に転がり込んで……ネコが『またなの？』っていつもの笑顔を浮かべながら水を差し出してくれる筈だ

随分寝ちゃったから多分他の皆も居て……きっとアオイに録音されちゃってさ、赤ジャージやアリスは固まっちゃう

あぁ……早く皆に会いたい

少しずつ近づいてくる機械

この瞬間は怖いけど……早く当てて欲しいって思う

肌に機械が触れる

やっと……現実に戻れる……

神風「あ"あ"あ"あ"ぁ"ぁ"!!!!」

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