桃色王子様の闘病生活 〜二章〜

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ななもり。side




·


言うつもりなかったのに



ジェルくんにバレちゃった……




もう、全員に言おうかな……







……今度、ジェルくんと2人で話そう





·



さ「んっ…………」




な『あ、さとみくん……』




さ「なーくん……？」





さとみくんは酸素マスクで


喋りにくそう



·



な『うん、そうだよ』




さ「……泣いてるの…？」




な『ぁ、ううん、泣いてないよ』





慌てて目を擦る




·



さ「そっか……」




な『看護師さん呼ぶね』




さ「うん」




·



看護師さんが来て



点滴と酸素マスクを外して



病室を出ていった




·


さ「ねぇ、なーくん」




な『ん？どうしたの？』




さ「さっき涙目だったけど……」




さ「ホントに泣いてなかったの？」




な『泣いてないよ！目が痒かっただけ！』




さ「そっか…」




さ「無理しないでね…」




な『うん…！』





·


な『じゃあ、俺帰るね！』




さ「おう、またな」




な『またね！』




な『さとみくんも無理しないでね！』




な『じゃあね！』




さ「またなー」




·


俺は


病院をあとにした




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