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一旦、眉女高校に戻り、荷物を持って帰る。
ショックだった。
鈴とライバルだって。
同じ人を好きになるって。
錦史郎は、二人の女子から好意を向けられているって
わかってないんだろうな。
そうこう考えているうちに、家に着いた。
「ただいま〜」
「お帰り。あら、今日は早退？」
「うん。ちょっと体調が悪くって。」
お母さんはとても心配してくれている。
だから大好きなんだ。
お母さんもお父さんも。
「…ふぅ、疲れた。」
ベッドの上に倒れる。
怠い。
体が熱い気がする。
「……錦……史郎……」
最後に錦史郎を思い出して、そのまま目を瞑った。
「………。…………A」
「ん…………」
「おはよう。錦ちゃんが来てるわよ。」
錦ちゃん………錦ちゃん……
「ん〜…良いよ、入って…………」
目を覚ますと、まず最初に見えたのは天井。
………と、錦史郎。
「なんで錦史郎がいるの？」
「Aが心配だったからだ。」
「学校は？」
「もう終わった。」
「………」
「………」
少しの沈黙。
先に口を開いたのは錦史郎だった。
「Aは、好きな人がいると言ったな。」
「うん。」
「その人は誰だ？」
「………錦ちゃん…」
「………っ‼」
錦ちゃん、好き。
好きだよ。
「錦ちゃん……」
「A………」
「好きだった、小さい頃から、ずっと」
「………私も……」
もう、恋愛なんてしないって。
辛いからしないって。
心のどこかでは思っていたのに。
「A？」
「錦ちゃんは、鈴とお似合いだよ。」
私なんかに構わないで、鈴のところに行けばいい。
性格がひねくれてると思う。
「……錦ちゃん、好きだったよ」
「…A？私は…………」
錦ちゃんは私の手を握って、言ったんだ。
「あの日、星に願ったこと、覚えているか？」
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作者名：みずき＠佐香智久くんlove | 作成日時：2016年11月24日 7時
