幼馴染み ページ1
校長の勝手な都合で、男子校と女子校で体育祭をすることになった。
そう、生徒会長の口から告げられたのはつい先程。
普段は優しそうな表情を張り付けている生徒会長も
今回ばかりは、呆れた顔。
そりゃそうだ。
勝手にそんなことを決められては、呆れるに決まっている。
「眉難高校と体育祭………楽しみだね、A」
イケメンばかりなんだろうな〜…なんて、言っているこの子は私の親友の鈴。
「そうかな………眉難高校は………」
「ん？知り合いでもいるの？」
「いや、そういう訳じゃなくて！」
知り合い………勿論いる。
家が隣同士で、とても仲が良くて。
まあ、そんなこと言ったら質問攻めにあうから言わないけれど。
「会えるといいなあ………」
なんて、ぼそりと呟いた。
あれから二週間程
生徒会長からの放送が入った。
「体育祭の練習についてですが、眉難高校で行うこととなりました。」
その放送に、喜ぶ人もいれば嘆く人も。
私はどちらでもない。
ただ、ボーッとしているだけ。
「今日一日は、眉難高校で過ごすこととします。」
そんな話、あり得ないでしょ。
いきなりそんなこと言われたら、誰だって反対するに違いない。
と、思ったけど
「A…………」
「何？」
鈴に呼び掛けられ、ハッとすると
もう、私たち以外は眉難高校へと向かっていた。
「………みんな喜んで走っていったよ。」
苦笑いの鈴。
呆然とする私。
「…行こっか、A」
「うん。」
私たちは、みんなに追いつくように走った。
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作者名：みずき＠佐香智久くんlove | 作成日時：2016年11月24日 7時
