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時透 「炭治郎のほうが素直で優しいよ。」

竈門 「…?

俺は、自分で自分の匂いをかぐことができないから分からないけど、

時透君は本当に優しい人だと思う。


それは、君の強さになると思うんだ。


支えてくれる人が増えるから。」


時透君の場合、

自分が極限状態にあっても、

「守らなければ」と強く思っているから、

支えてくれる人が多くなることは、彼をもっと強くするはずだ。


竈門 「そんな君だから、


俺はAを諦められたんだ。」

時透 「…。」

竈門 「Aも、時透君がいない間は時透君のことばかり考えていて、

本当に好きなんだなって思ったよ。」



俺が時透君だったらなと、

何度思ったことか。



時透君の立場が俺だったらと、何度考えたことか。






刀鍛冶の里で初めて時透君を見たとき、




正直言って、



こんな人のどこが好きなんだと思ってしまった。




悪気がないのはわかっていたけど、


だからといって、好きになる要素なんて、



整った顔くらいしかないと思った。





でも、Aは、顔だけで好きになるような単純な子じゃないから、



Aの前では、一体どういう人なんだろうと考えていたんだ。





実際に時透君と仲良くなって、よく分かった。



時透君は、表に出さないだけで、本当は凄くいい子だった。


だから俺は、時透君にAを頼もうと思った。



Aの好きな人が時透君でなくて別の人なら、


俺は絶対に引き下がらなかったはずだ。


時透 「…炭治郎も…Aが好きだったんだね。」

竈門 「…うん。」


声が震える。

失恋した相手の好きな人が、俺の隣りにいるんだ。


時透 「ごめんね。」

竈門 「…。」

時透 「僕も、Aが好き。

譲れない。」


時透君で良かった。


時透 「初めて会ったときから、
あの子の近くは居心地が良かった。

人の話にグイグイ漬け込んでこないし、

黙って聴いてくれるし、

共感してくれるし。


いつの間にか、彼女に恋をして、

気がついたら、ずっとあのお店に通うようになっていた。


一日経っても名前を覚えてたのはAが初めてだったよ。


まだ記憶が戻ってなかったから、この気持ちがよく分からなかったけど、

日に日に大きくなっていくのはわかってた。



やっと気持ちが通じ合ったのに…。



なんで…こんなことに…。」

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作者名:照山紅葉 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2021年11月23日 16時

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