真っ白な君へ (ページ2)

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② ページ2

「ディスコ?」

「…どちらかと云えばナイトクラブだが。」

ニック・フューリー。
SHIELDの長官の口からそんな言葉を聞くとは夢にも思っていなかった。

スティーブ・ロジャース。
通称キャプテン・アメリカは、思わずもう一度聞き返す。

「その、ナイトクラブに僕ら全員で行くのか?」

「あぁ、そうだ。」

長官は至って真面目だった。むしろ強い緊張感を感じられた。

ここは、SHIELDの専用車の中。

何の報告も無しに全員集合させられ、しかもスーツを着るとなると、相手は複数人なのだろうか。

「けど、何だってそんなトコに行くのよ？」

「確かに。普通はスーツを着て行くべき所じゃない。」

ナターシャ・ロマノフ。
通称ブラックウィドウが銃に弾を込めながら云うと、

トニー・スターク。
通称アイアンマンが、いかにもつまらなさそうに眉尻を下げる。

「確か、元死刑囚の現哲学者をアベンジャーズに勧誘する、だったよね。」

「オイオイ、元死刑囚ってそりゃ無理だろ。」

ブルース・バナー。
通称ハルクが現状を整理する様に説明する。

クリント・バートン。
通称ホークアイがその説明に半分笑いながら応対し、靴紐を結び直す。

「それだけ油断ならん相手という事だろう。」

ソー・オーディンソン。
通称マイティ・ソーは、ムジョルニアを握り直しながらそう云った。

「どのような男か、とても気になるな。フューリーをここまで緊張させるとは。」