43【法 ルール 律】 ページ45
*
「そうだわァ、シズクとイツキに立法様から伝言を預かってるのよォ♥」
ゴイチダさんの件が落ち着いたところで、コウラ様が思い出したように話し始めた。
『立法様』……?
聞いたことのない名前だけれど、イツキくんの知り合いの方なのかな。
コウラ様によると、シズクちゃんには「会いたい」と。しかも立法様という人は、シズクちゃんのお兄さんなのだそうだ。妹のことが大好きな人……妖怪なのかもしれない。
そして、イツキくんには、「新しい奉公人と助手を認めるかどうかは私が決める」と伝えられた。
「『これは法律だ。今すぐそいつらを連れて私の前に来い』ですってェ♥」
奉公人と助手って……私とハナエくんのことだよね。
立法様という人に、認めて貰わなければ、私はイツキくんのそばにはいられないのかな。
「立法は言うならば、俺の上司だ。そして隠世社会を統制している三人の権力者の一人」
隠世は立法様・行政様・司法様の三人の権力者がいて、立法様は法律を作る権利を持った人で、その法律を破ると罰が下されるのだとコウラ様が説明をしてくれた。
日本の三権分立の仕組みに似ているな、と私もハナエくんも思わずにはいられなかった。
「物怪庵の主はどんな法律違反も罪には問われない。っていう最強の法律で守られてるのよォ」
つまり、例外的にイツキくんは、何をしても大丈夫ということ。
「法律に縛られず野放しなんて!」
「野放しって、俺は犬かッ!それに、俺にも一つだけ法律はある!”立法から物怪庵の主へ直に下された法律は守ること”」
「ということは、さっきの……」
『直に下された』が、人伝いでも当てはまるならば、さっきの伝言の内容はつまり、その『守らなければいけない法律』に当たる。
「Aの考えている事はたぶんあたりだ。――立法に会いにイモリ池へ行く」
こうして、私、イツキくん、ハナエくんと怪我が治るまでお世話をすることになったモジャを加えた三人+一匹で立法様が待つイモリ池へと向かった。
*
モジャが可愛い
長らく期間が空きましたが、更新致しました。
これからもマイペースながら、続けていこうと思います。
現在アイナナ小説にも手を出しておりますがそちらも応援していただければ幸いです。
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レア - 凄く面白いです! 朱里ちゃん可愛い! 続きが読みたいです! (2019年2月14日 21時) (レス) id: 47e47ec318 (このIDを非表示/違反報告)
アオイ(プロフ) - わわわッ!!/// 私も不機嫌なモノノケ庵を愛読してまして...。この夢小説を見かけてとっても嬉しく思ってます!!頑張ってください!! (2017年5月31日 23時) (レス) id: 9fc158d11b (このIDを非表示/違反報告)
雪菜 - オケです!これからも更新頑張ってください! (2016年10月11日 17時) (レス) id: 6399b4f188 (このIDを非表示/違反報告)
うし(プロフ) - ハニーさん» ありがとうございます!気に入っていただけて嬉しいです、これからも頑張ります。よろしくお願いします。 (2016年10月6日 23時) (レス) id: 2c2d75bad9 (このIDを非表示/違反報告)
ハニー(プロフ) - 天宮さん可愛いです!これからも楽しみにしてます! (2016年10月4日 23時) (レス) id: 235af3f7e2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:うし | 作成日時:2016年8月6日 1時