21 ページ21
.
風磨 ｢ はいじゃあ今日は以上！ ｣
登校一日目の日程を全て終え、クラス内の空気が一気に緩まる。
風磨 ｢ 明日からちゃんと来いよ〜はいじゃあ起立、さよならー ｣
菊池先生の挨拶にバラバラと返事をして、ガタガタざわざわと動き出す教室。
私友達作るタイミング完全に失ったよなー、と、もう既に幾つか出来上がっているグループを一番後ろの席で眺めながら思う。
きっと高校生活も、キーキー騒ぐ幼馴染と馬鹿みたいなことしながら流れてって適当に大人になるんだろうな。
昔から変わらない生活。
毎朝隣に住む優太がズカズカ部屋に上がり込んで来て大声で私を起こす。
朝から呑気に歌なんか歌ってる優太横目に急いで準備して。
寝起きの悪い私は不機嫌のまま 元気100％な優太の絶えない話題提起をガン無視して登校。
別に必要とすらしていなかったのが本音だが、親友と呼べる濃ゆい仲の女友達はおらず、友達関係は広く浅くだった。
それが一番楽だったし、きっと優太が自然と隣にいたから、それを当たり前だと思ってた。
適当に授業を受けて、野球部に所属した優太に無理矢理マネを任され仕方なくその仕事を緩くこなして、部活が終われば優太と家路に向かう。
両家共働きだったから、夜ご飯まで一緒に食べる日も多かった。
それを毎日毎日繰り返して、常に隣に幼馴染がいるのが当たり前、そんな16年間だった。
自分も女子ながら 女の子のグループって怖そう、って思ってたからどのグループにも所属せずに、でもどのグループともそれなりに関わりを持って。
本当、広く浅く、って言葉が妥当だと思う。
正直私は、同じように高校でも周りとは適当な付き合いばかりになるんだろうなと予想はしていたし、でもそれを変えたいなとも意気込んではいた。
でも蓋を開けてみれば、やはり優太に縋る自分。
…多分、馬鹿は私だと思う。
それに私は、気持ちはあってもそれを実現させようとする努力をしない。最低の鏡みたいな人間だ。
だから野望も虚しく、きっと高校生活も適当に広く浅くな友好関係を持ちながらこの幼馴染と過ごして、なんとなくで終わるだろう。
今日の時点で私の3年間がもう見えた。
.
この時そんなことを考えていた私だけど、その予想とは遥かかけ離れた現実に出会うこととなる。
広く浅く、時々 狭く深く。
幼馴染
再会した旧友
その日出逢ったイケメン
その時はまだ知らない2人
そして私が恋をする人
私の人生と私自身を大きく変えた、
あの6人と、あの教室。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 710人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ジャニーズ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
エリカ - この物語とても面白いので好きです！！更新頑張ってください！毎回 楽しみにしています (2018年3月28日 1時) (
レス) id: f0898c1afa (このIDを非表示/違反報告)
Red S(プロフ) - この話、すごく好きです！！更新頑張ってください！！！！ (2018年2月11日 12時) (レス) id: 574a581655 (このIDを非表示/違反報告)
優 - 面白いです。更新楽しみにしてます (2018年2月4日 8時) (レス) id: b60c745b35 (このIDを非表示/違反報告)
るう - この作品にすっかりはまってます！これからも更新頑張って下さい！神宮寺くんですが、個人的に�爐犬鶚瓩辰栃寝礁召諒�が好きです！笑 (2018年1月27日 16時) (レス) id: 52843a222d (このIDを非表示/違反報告)
平野かな(プロフ) - これ、面白いです！評価なんかに左右されないで頑張れんれん！です。 (2018年1月27日 0時) (レス) id: cbbcacd161 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
