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山田Side



 
薮『子供たちの救助は終わった。
 でも今日、売られてしまう3人の子は、もう連れて行かれたみたい。
 だから裕翔、知念、山田にはその子たちの保護をお願いしたい。
 また、警察に応援を頼んだ。
 光、高木、連携よろしく。以上。』


 了解、と小さく返事をして顔を上げた。

 目の前には、ライトアップされているステージがある。
 すぐに何かのショーが始まるような雰囲気だが、これから始まるのは、人身売買、だ。

 周りにはジジイどもが集まって、酒を呑んだり、談笑したりしている。

 怒りを覚える。

 
 それでも気持ちを抑えて、なんとか冷静だ。

 それに、今日の知念は、なんだかいつもと違う。頼りになる気がする。


 会場をぐるりと一周していると、

知「ねぇ、あれ裕翔だよね」

 ワイングラスを持った裕翔が、ジジイとにこやかに話していた。

 でも俺が見たらわかる。少し顔が引きつってる。
 その時一瞬目が合った。その目は揺らいでいた。俺が、落ち着かすように軽く頷くと、彼も頷いて会話に戻った。




 あ、やばい。トイレに行きたい。

山「ごめん、トイレ行ってきていいか?」

知「ほらやっぱり、。自業自得だからね。早く帰ってきてね。」

 僕は関係ない、とでも言うように冷たかった知念に、心の中で謝りながら俺はトイレに向かった。
 反省しているのには理由があって。
 

 俺たちは、適当に会話をしながらスタートを待っていた。そこにワイングラスを大量に載せたボーイが近づいてきていた。
 
ボーイ「おかわりはいかがでしょう。本日のワインは貴重ですよ。」

山「いや、水でいいよ。ワインは口に合わないんだ。」

 水を受け取り、ボーイが去っていくと、俺はすぐグラスに口をつけた。
 緊張しているからか、水を大量に飲んでいる。これで4杯目だ。

知「ねぇ、お酒じゃ無いにしても、いくらなんでも飲みすぎじゃない?ボソッ」

山「大丈夫だよボソッ」

 余裕があったあの頃に戻りたい…。


 俺はきれいな廊下を通り、急いで用を済ませた。

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藤菜 - 初めまして!伊野ちゃん大好き!この小説とても面白いですね!頑張ってください!応援してます! (2018年10月6日 3時) (レス) id: cd27931c78 (このIDを非表示/違反報告)
sayaclara(プロフ) - すごく面白いです!更新頑張ってください! (2018年8月20日 9時) (レス) id: 3b72aacf56 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:華倶楽部 | 作成日時:2018年8月5日 10時

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