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伊野尾Side




有「子供たちはこれで全員かな」

岡「ねぇ、子供たちのリストがあったよ」

有「おぉー、流石っす」

 俺たちは、警察の人にリストと子供たち、そしてさっき倒した社員を預け、会場に応援を頼むようお願いした。


 薮が、会場にいるメンバーに救助を終えたことを伝えようとしたとき…、

?「あの…」

 俯いた、小さな男の子が話しかけてきた。
 
岡「どうしたの?」

男の子「あ、うーんと…」

 知らない人と話すにはちょっと勇気がいるかな。頑張れ。

伊「大丈夫だよ。お兄さんたち、君の味方だから。」


 そう優しく話しかけると、男の子は話し始めてくれた。

男の子「あのね、ぼくの友だちがね、おとなの人たちに連れてかれちゃったの。3人。
 その友だち、助けてください…!」

岡「…ありがとう。教えてくれて。その子達絶対助けるから。約束する。
 だから、あの車に乗ろう?」

 そう言って圭人は、警察車両を指さした。

 うん、と頷いた男の子は、トコトコと車に向かっていった。そしてバイバイ、と手を振って車に乗った。

 かわいい。 でも、心には悲しみを抱えているんだろうな。



薮「今日、売られちゃうのは3人か…。」

 そう言って彼は会場のメンバーに無線で連絡した。

薮『子供たちの救助は終わった。
 でも今日、売られてしまう3人の子は、もう連れて行かれたみたい。
 だから裕翔、知念、山田にはその子たちの保護をお願いしたい。
 また、警察に応援を頼んだ。
 光、高木、連携よろしく。以上。』

 無線の向こう側からの返事を聞くと、薮は警察の人と話し始めた。



有「何か他に、Tの手がかり残ってないかなぁ」

 大ちゃんが、今まで子供たちがいたところを見て言った。
 ここは建物の端っこと思われて、コンクリートの壁が圧迫感を出している。そして光も少ない。
 ここに子どもたちがいたと思うと怒りを覚える。

 あ、もしかすると、俺達が捕まっていたところに手がかりがあるかも。

伊「じゃあ、二人はここを探してみて。俺、さっき薮といたところ探してみるよ。」

岡「わかった、よろしくね」


 
 薮といたところに戻ると、やっぱり暗い。
 目が覚めてすぐに子供たちの救出に行ったからあまり見てなかったけど、コンクリートの壁の前には何にもない。強いて言えば、薮が解いてくれた縄くらいだ。

 探す価値もなさそうだと諦めてしまう。




.






.





?「おい、何してんだ」

  背筋が凍った。

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藤菜 - 初めまして!伊野ちゃん大好き!この小説とても面白いですね!頑張ってください!応援してます! (2018年10月6日 3時) (レス) id: cd27931c78 (このIDを非表示/違反報告)
sayaclara(プロフ) - すごく面白いです!更新頑張ってください! (2018年8月20日 9時) (レス) id: 3b72aacf56 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:華倶楽部 | 作成日時:2018年8月5日 10時

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