５４〈過去編〉 ページ16
ハリー「最初君を見た時から思ってたんだ。いい人材だってね。なぜ、君はテニスが下手だったと思う？」
貴女「………」
ハリー「それはね、君のお父さんが、君の能力を早い段階で見つけて、その才能に蓋を閉じるような練習ばかりしていたからだよ。」
貴女「そん、な……」
ハリー「本当に娘思いな人だったよ。どんなに説得しても、君の脳力を開花させようとしない。脳力を開花させてしまえば、君が悲しむからって。」
貴女「おと、さ……」
ハリー「君のお母さんも僕の案に頷いてくれなくてね。夫婦そろって聞き分けがない。だから、」
貴女「……っっ」
ハリー「殺しちゃった。」
貴女「…う、そ…。うそよ。嘘。ウソ。うそ。」
ハリー「ブレーキにちょっと細工をしてねって、お金あげて人に頼んだんだ。案外コロッと逝ってくれてよかったよ。まあ、君を巻き込んだのは計算外だったけど。お陰で警察は事故死だと判断してくれたし、結果オーライってとこかな。」
貴女「うそ、うそ、うそ……」
最初から、ハリーは私を利用しようとしてた？
そのせいでお父さんとお母さんが死んだ？
ハリーがブレーキに細工して、事故死に見せかけて殺した？
ハリー「誠には何も話してないよ。誠は賢くてね。バレそうだったから、海外の大会に行ってもらうしかなかったんだよね。」
ハリーに引き取られてから誠兄に合わなくなったのはハリーが仕組んでたから？
貴女「うそ、うそ、うそよ、そんなっ」
ハリー「残念だけど、真実はこうなんだ、君は俺と会う前から、俺に利用されるために、目をつけてたんだよ。」
貴女「っっっ！！！」
ドオン！！
警察「動くな！！！警察だ！！壁に向かって両手を上げろ！！」
ハリー「ちっ。」
貴女「あ、あ…」
誠「A！！」
貴女「まこ、と、にい？」
誠「ごめんな！！俺が…、俺がもっと速くにハリーの正体に気付いてれば！！」
雪音「A！！大丈夫？！怪我はない？！！」
貴女「A、ちゃん……？」
雪音「今まで黙っててごめんなさい。それと、もっと速くに助けてあげられなくてごめんなさい。子供の私だと権限が弱くて…。」
貴女「何、どうなって…」
雪音「A！！」
誠「気を失っただけだ。辛かっただろう、ごめんな。」
私はそこで意識を失った。もう、分からなかった。何もかも。
「ハリー・スタンフォード、幼児虐待等諸々の罪で逮捕する。」
最後に、そんな声が聞こえた気がした。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 115人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「テニスの王子様」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
白銀水龍(プロフ) - かなり久しぶりの更新です！ありがとうございます！これからも更新復活できるように頑張ってください。応援しています！ (2018年11月20日 7時) (
レス) id: 0a595b5733 (このIDを非表示/違反報告)
愛美(プロフ) - 続き楽しみにしてます。頑張ってください！ (2018年6月11日 17時) (レス) id: dde960ea55 (このIDを非表示/違反報告)
ウララ(プロフ) - ポイレリロさん» ポイレリロさんお久しぶりです！！番外編中に続編にいってしまうという(たぶん)前人未踏なことしちゃいましたwコメントありがとうございます！また頑張れそうです！´ω`* (2015年7月28日 20時) (レス) id: c014f62849 (このIDを非表示/違反報告)
ポイレリロ(プロフ) - ウララさん！！ポイレリロです！(覚えてますかね…)続編おめでとうございます！更新頑張って下さい！ (2015年7月26日 16時) (レス) id: 892bf95c0b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ウララ x他2人 | 作成日時：2015年7月26日 15時
