かわさきさん家 (ページ26)

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# ０２ページ26

行く宛てがなかった私はとりあえず事務所の会議室に入った。

人がいることを知らせるために電気をつけてソファへと寝転がる。

「はぁ ... 」

静まり返ってる部屋に嫌なくらい私の溜息だけが響き渡る

冷静に考えればシンメで1番近い関係だった私に応援して欲しいって思うのは当たり前なのかもしれない。

「なんで私頑張れの一言も言えなかったんだよ、」

自然と流れる涙を隠すように目元に腕を置く

シンメとか相方とか、ニコイチとかファンの方にはたくさん支持を頂いて2人でダンスナンバーを踊らせていただいたこともあった。

同い年だけど私の方が入所が早くて、なのに圧倒的に上手いダンスを買われて瞬く間に差ができてしまった私とラウール。

きっと心のどこかで嫉妬していたのかもしれない。

「最悪じゃん私 ... 最低最悪、」

だめだ。自己嫌悪に陥りそう。

いや、もう陥ってるんだけどさ

「 ... っ、」

さっきの自分に後悔しているのか、はたまた悔しさを改めて実感したからか1度流れ始めた涙は止まることを知らない

「僕、SnowManに加入することになった」

ほんとは良かったねって、おめでとうって思ってるよ ...

言葉に出来なくてごめん

「シンメでずっと一緒だったから、唯一無二の相棒だって思ってたからこそAには応援して欲しかった」

素直に背中押してあげられなくてごめん

「僕この話聞いた時Aの顔が1番に浮かんだんだよ ... 近くにいなくなるかもしれないけどそれでも心は繋がってるから安心だって、不安だけど、怖いけど頑張れるって ... 」

ラウールの不安な気持ち分かってたのに優しくしてあげられなくてごめん

頭では謝れるのに行動出来ない自分に腹が立つ

「もうやだ ... 」

誰にも聞かれることなく消えていくと思っていた私の言葉は思い通りにはなってくれなかった。

『やっぱ泣いてた』

気づかない間に会議室に入ってきていた人によって目元に置いていた私の腕は退かされ明るい光が目に映る

『一人で泣くの辞めなって何回言ったら分かんの。アホ』

あ