かわさきさん家 (ページ22)

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# ０３ページ22

「んっ ... 」

目が覚めるとすっかり朝になってて本格的に寝てしまったんだと後悔。

お風呂も入ってなければ夕飯も食べてないや

重い腰を上げてベットから起き上がるとベット横には見覚えある人が寝ていた

「なんでいんのもう ... 風邪引くってば。」

とりあえずブランケットをかけて部屋を出る

下に降りれば朝ご飯を作ってる皇輝の姿。

「おはよ」

皇「おぉ、おはよう。」

冷蔵庫から水だけ取り出しソファに腰かけるとダイニングキッチン越しに話しかけてくる

皇「そういえば仲直りできた？」

「仲直り？何の話？」

皇「星輝と喧嘩してたんじゃないの？」

喧嘩したっけ。記憶を辿っても喧嘩した記憶が無い

皇「昨日帰ってきたら星輝元気なかったからてっきり喧嘩したのかと思った」

あぁ、そういうこと。

「違うよ。まぁ原因分からなくは無いけど」

皇「なに。なんかあったの？」

「んー ... あったっちゃあったのかも」

私の曖昧な返事を不思議に思ったのか作り終えたご飯を持って私の隣に座った

皇「どうしたの」

「 ... 好きって何、」

皇「急になによ」

「星輝に言われた ... 姉ちゃんは誰が好きなの？って、」

皇「あぁ ... なるほどね」

さすが察しがいい皇輝さん。私が1言っただけで10理解してくれたようで話が早い

皇「あれでしょ？黒ちゃんも檜山もAのこと好きだよって言われたんでしょ」

「そう、」

皇「で、なんて言われてとどめ刺されたの」

「姉ちゃんはほんとなんも分かってない。鈍感娘。アホ。って」

皇「ははっ、言ったなぁあいつ。(笑) 」

星輝にしては強く言ったなぁと感心してる皇輝を軽く殴る

皇「難しいもんねぇ。まぁゆっくりでいいと思うよ俺は」

「ゆっくりって何」

皇「自分が好きだって思う人を見つけることもその人とどうなりたいとか考えたりするのもそんな焦らなくてもいいじゃん。

でも星輝的には弟としてAに幸せになってもらいたいって気持ちと自分は周りの気持ちに気づいてるのに当の本人は何も分かってないからもどかしくなったんじゃない？」

星輝は星輝なりに葛藤してんだよきっと。って私の気持ちも星輝の気持ちも汲み取ってくれるあたりできた兄すぎて頭が上がらない。

隣でご飯を食べてる皇輝を見つめながら溜息をひとつ吐いた。