011 ページ11
「俺のことはなんで下の名前で呼んでくれないの？」
「えっ。無意識だった。」
「俺、近寄り難いもんな」
そう言いながら小さく笑う松村さん。
「そんなことないよ。それを言ったら私の方が
バリア張ってるよね？ぜんぜんみんなと話してないもん。」
「高嶺の花って感じがするからな。Aは。」
名前を呼ばれてビックリして、松村さんのほうを見ると、目が合った。
少し微笑んでくれたから私も自然と笑顔がこぼれた。
「ほ、北斗くんと目が合うの初めてかも。
クールだし、大人びてるし、正直最初は怖いなって思ったんだけど、
笑顔が意外と可愛いね。」
「はははっ。ありがと」
無邪気に笑ってくれる北斗くん。
意外な一面が見れた気がして嬉しかった。
「じゃあ、また明日ね！おやすみ。北斗くん」
「おやすみ。A」
そう言って小さく手を振ってくれた北斗くん。
北斗くんが出ていってから少しして、
「A」
白いキレイな歯を見せながら笑ってくれる樹くん。
「体調ほんとうに大丈夫？」
「うん、ありがと。ごめんね、心配させちゃって」
「元気になったなら良かった。明日はたくさん話そうな！」
そう言いながら頭を撫でてくれた。
「うん。よろしくね。」
「せっかくだから質問してもいい？」
「うん。」
「Aの好きなタイプは？」
「ん〜。わかんないんだよね。付き合ったことがあるのも1人だけだし･･･」
「意外だね。どんな人だったの？」
「ん〜、、、。
人気者で、勉強も運動もできてね･･･優しくて･･･」
樹くんの質問に、付き合っていた彼のことを
再び頭に思い浮かべてきづいた。
私は、私が思う以上に彼のことが好きだったんだって。
そして私はあのときから前に進めていないんだって。
「ステキな人だったんだね。」
「うん。またステキな人と楽しい時間を過ごしたいなって思ってんだ。
私は恋愛に少し、臆病になっているところもあるから少し前向きになれたらいいなって思ってるんだ。
だから第一印象でも誰の名前も言うことができなったんだどね。」
樹くんには自分の気持ちを素直に打ち明けられる
気がした。
それから少し話をして、私は部屋に戻った。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 261人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Rika - 初めまして。お話が凄く良かったです。続き楽しみにしてます。 (2020年7月29日 14時) (
レス) id: feb3738261 (このIDを非表示/違反報告)
なほちゃん(プロフ) - 凄いおもしろいです。続き待ってますよ(*^▽^)/★*☆♪ (2018年10月28日 12時) (レス) id: 01f3b783a5 (このIDを非表示/違反報告)
まる - この小説すごく面白いと思います！頑張ってください！！ (2018年6月7日 22時) (レス) id: 28d8240592 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ピ | 作成日時：2018年6月3日 13時
