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トランクの中に居る大方の動物を紹介し終えた時、ふとAの足が止まった
視線の先にあるのは、白い世界
温度を感じぬその場所は、今までの場所とは打って変わって雪景色が広がっていた
それに気付いたニュートは、少し…
いや、かなりの好奇心が疼いた
何せ彼は人間よりも動物たちと居た方がとても楽だと思う程、動物を愛する魔法動物学者
彼がペルセルトという動物の事について持っている知識は自分が確かめたものではない
ならばその知識を入れる手段は何か
それは、共に時間を過ごす他ない
まぁ彼の場合、Aに対して他の動物たちとは違う何かを感じているようだが……本人は無自覚だ
「君たちペルセルトはさ、どういう所に生息していたの？」
Aが冬の空間を眺めていたからか、寒さに強いと推測して、それに近しい回答が来るのを待っていた
まだ一度も本来の姿を見ていないが、きっと雪景色に似合うとイメージして
『…この世で一番寒い時代が終わった後、あらゆる所に生息していたと、先祖から聞いています』
「そんな昔から君たちは生きてたんだね」
『…最近までは年中植物が生えている場所に生息していました。何せ、色々と場所が無くなっていくものですから…』
「…そっか」
ニュートは先程まで勝手にイメージしていた自分を少し恨んだ
年中寒い場所に植物が無い事はないが、たかが知れている
それに話し方から察するにそんなに寒い場所や酷く暑い場所には生息していないようだ
ならば何故、Aの足がそこで止まったのか。
ニュートは疑問に思ったが、口にしなかった
そんな時、彼はドゥーガルと目が合った
その目は何か訴えているように見えたニュートは首を傾げる
「ねぇA、今ドゥーガルは何て？」
『……いや、気にしなくて大丈夫ですよ。
心配しないで、大丈夫だよ』
「？」
Aが優しくドゥーガルの背中を撫でてやれば、再度呆れたようにAから降りてトコトコ歩く
そして戻って来たかと思えば、手には千切ったであろう葉を掴んでいて、それをAに差し出す
その様子を見たニュートは思わず額に手を当てたくなった
「そうだよね…ドゥーガルありがとう、良い子だ。僕の代わりにAのご飯持って来てくれたんだね。
ごめんねA。お腹空いてるよね…」
『…お気になさらず』
「気にする。それに僕もお腹空いてたんだ。一緒に食べよう？」
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時々雨(プロフ) - コメント失礼します。まだペルセルトちゃんの笑顔が見れてないので、いつか見れるといいなと思いました！とても気になるお話で、続きを楽しみにお待ちしてますね！ (2020年11月20日 22時) (
レス) id: 5e6f4aeb76 (このIDを非表示/違反報告)
Haruka Abe(プロフ) - すごく面白いです！ (2019年10月16日 1時) (レス) id: a5df0a293e (このIDを非表示/違反報告)
ケイ(プロフ) - 面白いです。文に奇想転結があって頑張ってください (2019年9月4日 3時) (レス) id: 24833da0d8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もちもち | 作成日時：2019年7月15日 18時
