1 ページ3
N side
顔を上げると、大きな鉄格子がこの場を隔てるようにあって
その中には…人影？
杖を取り出して光を出すと、極力縮こまるように足を抱えて座る姿が見えた
ここは所謂、闇オークションの待機場所
警備の目を盗んで来てみたけど、どうやら正解だったみたいだ
「アロホモラ」
大きな鉄格子の鍵を開けて中に入る
中では鎖に繋がれている様子だった
これで出来ると良いんだけど…
「エマンシパレ」
杖を向けて唱えれば、カシャンと音を立てて鎖は落ちた
魔法が、かかってない？
じゃあこれはマグルが？
鎖を見つめている時、ふと目が付いた
黒く伸びる毛が生えた尻尾のようなもの
その元を辿ればそこに座り込む彼女の方から出ていた
見た目は完全に同い年かそれより下の女性なんだけど…
下半身も普通だし…
「おい、なんか物音しなかったか？」
「！立って、僕と一緒に来て！」
彼女を放っておけなくて手を差し出すけど、一瞬見上げた彼女が手を伸ばす事はなかった
けど時間は無い、声が近付くのが分かる
「あと少ししたら人が来る。もし君がここに居たらそのままオークションに出されるだろう。
だから…って言うと僕のわがままに付き合ってもらう形になっちゃうけど…一緒に来てくれないかな」
そう言ってみると、今度はゆっくりと彼女が顔を上げる
前髪が長くて表情は良く見えないけど…
『…貴方が、次の買い取り手ですか？』
「あ、いや、買い取り手って訳じゃないんだけど…でも、まぁ…」
「おい、何やってるんだ！！」
「！、行くよ！！」
彼女を自分に引き寄せてその場を離れようとした時、彼女がこちらに向かって来た男に手を向けてスッと横に動かした
その直後に姿くらましをしたから、その男がどうなったかは分からない
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 226人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
I'll Never Let You Go.【FB】 ニュートと初恋泥棒。II【ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生】 ニュートと初恋泥棒。【ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅】もっと見る
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
時々雨(プロフ) - コメント失礼します。まだペルセルトちゃんの笑顔が見れてないので、いつか見れるといいなと思いました！とても気になるお話で、続きを楽しみにお待ちしてますね！ (2020年11月20日 22時) (
レス) id: 5e6f4aeb76 (このIDを非表示/違反報告)
Haruka Abe(プロフ) - すごく面白いです！ (2019年10月16日 1時) (レス) id: a5df0a293e (このIDを非表示/違反報告)
ケイ(プロフ) - 面白いです。文に奇想転結があって頑張ってください (2019年9月4日 3時) (レス) id: 24833da0d8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：もちもち | 作成日時：2019年7月15日 18時
