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距離が近いから息遣いとか温もりとか鼓動とかが自然と耳に入る
……ちゃんと、生きてる
程よくリズムを刻んだその音を聴いて、その温かさを感じて、そんなことを思った
話そうと言いつつも、先生は何も言わない
じっと話すのを待っているように感じた
その沈黙ですら穏やかな何かが広がって
無性に景山を思い出す
まるで、そのときのような空気が流れる
こういうときって、口が勝手に開くんだ
『…余計な心配、させたくないじゃないですか。
ただでさえ茅野さんはあんなに頑張ってるのに…それ以上何かを持たせるなんて出来ませんよ』
「うん。
けど、それでも。茅野は支えたいって思ったんだよ」
私の頭の上に先生の顔があるから、目は合わない
そんな先生は説明が苦手な私の話を聴いて相槌を打ってくれる
その声の柔らかさは、何とも言い難いほど落ち着くものだった
「茅野は、お前のことを助けたいと思った。
…確かに、お前は隠すの上手だよ。
かくれんぼが上手すぎるんだよ。
でも、だからそこ、隠さなくても良いようにしたかったんだ」
あのドア一枚挟んだだけだから、先生が話を聞いているのは何となく分かっていた
先生は、あのちょっとした会話の中にある茅野さんの意図を汲んだ
そういうところまで、似ている
『…先生』
「ん、どうした？」
『…先生が年上で、教師で、敬うべき人物なのは重々承知の上なんですけど…
ちょっとだけ、許してください』
あまりに言葉が抜けたものだと自分でも分かった
なのに先生はそれをじっくり考えて、それを理解して
優しい声色で、いいよ。という一言を出す
その優しさが刺さってきて
温かすぎて
綺麗すぎて
少し、痛い
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もちもち(プロフ) - ユイさん» そう言っていただけると、とても励みになります。ありがとうございます！これからも精進していきますので、よろしくお願いします。 (2019年4月14日 21時) (
レス) id: 31f6343f7f (このIDを非表示/違反報告)
ユイ(プロフ) - 一気読みさせてもらいました！言葉の選び方とか全て含めて読みやすいし面白いです！ (2019年4月11日 22時) (レス) id: 40031fd2e4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もちもち | 作成日時：2019年4月8日 23時
