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＿バンッ
強めに閉じられたパソコンがそんな音を立てた
その大きな音に過剰に反応してしまって、肩が跳ねる
「…水越。
今の話を聞いても、まだ坪井先生を疑うのか？」
水越さんは首を横に振る
「知らなかったッ…
私の体のことも、先生が苦しんでたことも何も知らなかった…ッ！」
「なのにお前は、坪井先生に逆恨みをしてこの動画を撮った」
「…どうしよう、っ…
そんな動画…、どうしたらいいの…？」
とんでもないことをした
そのことに気付いた水越さんは声を震わす
「…この動画はネットに流れてない。
結城が動画を投稿する前に止めたんだ」
その言葉に水越さんは驚きとほんの少しの安心を含んだように顔を勢い良く上げた
…でも、不穏な空気は
胸騒ぎは静まることはない
それはきっと
先生の声が怒っているからだ
「…ごめん。
黙ってるように言われて…」
選択を誤ったら
きっとそれが爆発する
「…なんだ、……よかったっ…」
あ、違う
それはダメなやつだよ
みんなが安堵の息を吐く中、先生はそれを聞き逃さない
足で水越さんを蹴り倒す
…逆鱗に触れた
「何が良かったんだ…
おい、何が良かったんだ」
胸倉を掴んで水越さんを立ち上がらせ、顔を覗き込む
今までの何よりも怒りが強い
先生、だめだよ
「お前が、この動画をネットに流そうとしたことに変わりない。違うか？」
「でも…」
「 “でも” じゃないんだよ」
何度も肩を押してドアの方まで追い詰める
「この動画が世間に広まったら、坪井先生がどんな目に遭ってたのかよく考えたのか？…なぁッ！
考えたのかッ！！
お前の！不用意な発言で、身に覚えのない汚名を着せられ、本人が！家族が！！友人がッ！！
傷付けられたかもしれないんだ」
やめて先生
それ以上、ドアを叩かないで
「お前は、取り返しのつかない事をやろうとしたんだ、なァ！分かってんのかッ！！！」
「もう良いじゃん！しょうがないでしょ…
結果やってなかったんだからもう許してあげなよ！！」
だめだよ、だめ
逆らったらダメなんだよ
「そうだよ、涼音だって反省して…」
「目を覚ませッ！！」
＿ドンッ
水越さんが手を離された勢いでドアに激突した
『…ッ、ぁ……』
何かが、崩れる音がした
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もちもち(プロフ) - ユイさん» そう言っていただけると、とても励みになります。ありがとうございます！これからも精進していきますので、よろしくお願いします。 (2019年4月14日 21時) (
レス) id: 31f6343f7f (このIDを非表示/違反報告)
ユイ(プロフ) - 一気読みさせてもらいました！言葉の選び方とか全て含めて読みやすいし面白いです！ (2019年4月11日 22時) (レス) id: 40031fd2e4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もちもち | 作成日時：2019年4月8日 23時
