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準備室に行ってカバンを出してもらい、薬を取り出す。

ついでに、カバンに入れていた飴も


その様子を先生はずっと見ていた。

もはや凝視レベル





「薬飲んでるとか聞いてない…」



『聞かれてませんもん』



「…ちょっと待ってて」





そう言って先生はマグカップを持って奥に行き、水を入れて持ってきた

そしてそれを私に差し出す





「これ俺のだけど、気にする派?」



『…水なしでも飲める派です』



「それは体に悪いから飲め」





差し出されていたやつを強制的に持たされて、

またじっと見つめられる


飲みづらさを感じながらも体内に流せば満足そうに笑った

いや、ニヤけてると言った方が正しいかもしれない





「間接キスだな」



『…なるほど』



「反応薄いなぁ〜

で?その薬、何」





さっきまでの緩くなった表情は一瞬で消えて、

今は鋭い目つきでピリッとした空気を纏ってる


少し、怖い





『言わなきゃ、だめですか?』



「お前の担任だから一応知っておきたいんだけど」



『…睡眠薬です。

ちゃんと病院から貰ったやつなんですけど、なんだか効き目が薄くなってきてしまって…
寝れることは寝れるんですけど、2、3時間寝れれば良い方ですよ。

あ、先生は飲まないでくださいね』





そう言って先生をみると、なんだか悲しそうな顔をしていた


あぁ、これは間違えたな





『なーんて、冗談です。ただのビタミン剤ですよ』



「…渡瀬、」



『じゃあ、そろそろ戻ります。
こんな時間まで付き合わせてしまってすみません。おやすみなさい』



「…待て」





出て行こうと扉に手を掛けると、


その上から先生の骨ばった手が重なって動きを止めた



そして後ろからギュッと抱きしめられ、手に持っていた薬はするっと取られてしまった


どうしたんだと先生に聞こうとしたけど

その前に先生は私を抱き締めたまま奥にある簡易ベッドまで歩き、そのベッドに倒れ込む


急に視界が横向きになり

先生の抱き枕状態になっていることに驚きを隠せない





『せんせ、あの、私居たら狭いですよ…』



「くっつけば問題ない」



『でも…』



「寒い、離れるな。あと眠いから寝かせて」





そう言って肩周りにあった腕をお腹に下ろして

その腕にさらにギュッと力を込めて、顔を背中に埋めてきた


背中越しに感じるのは人肌で、

いつの間にか眼鏡を外していることがわかった




それ以前に、


なんだこの状況









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(プロフ) - ごめんなさい、不謹慎だけど主人公冷静にツッコミしすぎて笑ってしまった笑 (2022年4月12日 0時) (レス) @page32 id: 4806b1b4dd (このIDを非表示/違反報告)
りん - 苗字で呼ばれるなら変換できるようにしてほしい!自分渡瀬じゃないんで! (2019年3月31日 4時) (レス) id: b95582035d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:もちもち | 作成日時:2019年3月17日 23時

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