detective WEST Ⅱ (ページ6)

今日:19 hit、昨日:50 hit、合計:21,499 hit

. ページ6

青side

珍しく急ぎの仕事もないし昼寝でもしようと思って部屋で横になってたら、ものすごい殺気を感じて目が覚める。

緑「…」

青「びっ、くりしたぁ」

起き上がろうと思って顔を上げると、ベッドサイドに立ってこちらを睨みつける神ちゃん。尋常じゃない怒りを感じる。なんなら背後に炎が見える。え、俺なんかやらかしたっけ。

緑「…俺に何か言うことない？」

青「えーっと、」

緑「心当たりは？」

青「…ない、です」

緑「じゃあこれは？」

ずいっと神ちゃんが差し出してきたスマホの画面には、どこかのお菓子屋のホームページの美味しそうなプリンが載ったページ。
その高級感漂うパッケージには、正直言って見覚えしかない。

…これはやらかしたかもしれん。

青「すいませんでした」

たかがプリン、されどプリン。
神ちゃんにとってスイーツはガソリンみたいなもんやから、ここは素直に謝罪。しかもホームページに載っとるプリンのお値段、笑えんくらい高い。

青「まじでごめん、明日同じの買ってくるわ」

緑「無理や」

青「え？」

緑「ここ、店主さんが体調不良で休業するねん。最終日にわざわざシゲに朝から並んで買いに行ってもらった」

ジーザス。
同じものを買ってくるという1番シンプルかつ確実な方法でお詫びしようとしたのに、衝撃の事実。
言われてみれば確かに、数日前神ちゃんが絶不調だった日、無理やり外出しようとしてシゲに全力で止められてた。で、シゲだけ代わりに出かけてた。あれ、このプリン買いに行ってたんか…。