detective WEST Ⅱ (ページ20)

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桃「つかれたぁ゛」

緑「ふふ、お疲れさん」

初日、依頼人との顔合わせから始まり無事今日の任務は終了。
７人の中で比較的キャリアが浅い俺は出張も片手で数える程しか経験してないから、慣れないことだらけで疲労は倍増。
隣でずっと俺のサポートをしつつバリバリ仕事をこなしてた神ちゃんも流石に疲れたのかホテルの部屋に入るなりベッドに突っ伏した。

桃「けど今回案外あっさり解決しそうやな」

緑「この調子やと明日の午後からは観光に回せるかもしれん」

桃「よっしゃ」

今回の依頼は神ちゃんの能力とも相性が良いこともあり、予定してたスケジュールより早く仕事が終わりそう。
2泊3日といいつつ、このまま順調に終われば2日目の夜からは普通に旅行気分が味わえる。

桃「あ、シゲから連絡来てる」

緑「なんて？」

桃「神ちゃんは元気か、やって。相変わらずやな」

緑「さっき俺にも来てたのに、笑」

神ちゃんは、人の感情を敏感に読み取れるから大勢の人が集まる所が苦手。飛行機とか高速バスとか、長時間他人と同じ場所に閉じ込められるのも苦手。
シゲが心配してるのは、そういった無意識のストレスを神ちゃんが溜め込んでいないか。
ちらりと様子を伺うと、疲れてはいるものの顔色も悪くなく、そこまで不調は感じ取れない。

『今のところ大丈夫そう』

送信すると、いつもは中々返事をしてこないシゲが秒で既読をつける。

『引き続きよろしく』

簡潔なメッセージ。了解、とだけ返事をしてスマホの画面を消した。