３９ ページ39
「………」
Aが行ったのを見届けて、
はぁと1人ため息をついた。
「ほんま、おせっかいやわぁジュンタくん」
ドアの方を見れば、
アキトがニヤニヤしながら腕組みをして立っていた。
「アキト…」
「伝えなくて良かったん？後押しまでして」
その言葉を聞いて、
ぐっと口を固く結んだ。
ずっと言いたかったけど言えなかったことを、
結局俺は最後まで言えへんかった。
「ハマちゃんは、言ったんやって」
「…そっか」
「でもな、辛かったって。Aを迷わしてまうって」
そうやろうな、
俺やって言えへんかったのはその理由や。
「はぁ…」
「ほんまに、ええの？」
「おん、もう吹っ切れた」
嘘や。
それにアキトは気づいてる。
意地張ってるだけやねん。
「俺、ジュンタくんは良い男やと思うで？」
「なんや急に」
「いやほんまに」
にかっとアキトは笑って、
「あいつらの幸せ願ったろうや」
「分かってる」
分かってるけど、
心のどこかがやっぱり苦しい。
解放されたい、そう思う。
「幸せにならんと、許さん」
「ほんまに」
アキト、
俺はお前にも言えてへんことがあんねん。
「…いつも、ありがとうな。アキト」
「ははっ、なにをいまさら！こちらこそやで、ジュンタくん」
あと１つ。
「ごめんな、アキト」
「え、なにを？」
「ふふっ、なんでもない」
「なんやそれー！」
お前が俺を好きなこと、
とっくに俺は気づいてたで。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1019人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あのん♪ - あの『俺のものになるまで』のパスワードを教えてほしいんですが大丈夫ですか？ (2017年5月26日 19時) (
レス) id: b358aa1a64 (このIDを非表示/違反報告)
あい - そーですか、、、、。 (2017年3月18日 23時) (レス) id: 6892ebfcfa (このIDを非表示/違反報告)
お調子者(プロフ) - あいさん» 規制がかかっていますので、18歳未満の方はご覧頂けません…。登録してある方で、18歳以上の方はご覧頂けますよ^ ^ (2017年3月17日 23時) (レス) id: 9698a9dee6 (このIDを非表示/違反報告)
あい - TAMER:とかは、どうやって見れるんですか？ (2017年3月17日 23時) (レス) id: 6892ebfcfa (このIDを非表示/違反報告)
有八伊菜(プロフ) - この話気に入ったー！これからも更新ファイトやでー (2017年3月12日 21時) (レス) id: f6c4890c42 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：お調子者
| 作成日時：2017年2月23日 20時
