セリフだけでも君のそばに1 ページ28
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___りくくん。質問があります。
はい。
___これは何?
ロッカーからホウキが出てくる装置です。
___これは?
滝行するための装置。
__じゃあ、これは?
脱衣マシンですね。
__そしたら、これは?
世界平和バリアです。
__これ。
確実に起きれる目覚まし装置です。
__なるほど、いいねこれ。
「…ってそんなはずないじゃない!何これ!りくくんの家ってなんかの組織のアジトなの?」
りく「確かに不審者ひとり追い出せる自信はある」
「どれもこれも凄いね、発想がカートゥーンアニメの内容みたいな感じ…」
りく「A見たことないみたいだけど、YouTubeに全部上げてるよ」
はじめて会った時の印象と今は全く違かった。
もっと大人しくて、文系の人かと思ってた。
全然ちがうじゃん。破天荒じゃん。
「よくこんなすごいの作ろうと思うね」
りく「何かを学ぶためには、自分で経験する以上にいい方法はない」
りくくんはパソコンの前に座る。
私は、りくくんとは向かい側にいる。
世界平和バリアを挟んで。
「えっ、なになに。アインシュタインの格言?」
りく「そ、アインシュタインはまわりに無理だって否定されても支持されなくても自分を信じて突き進んだんだよ。
俺もちゃんと決めたことは突き通したいんだ。そして、そのもの完成して、みんなに褒められた時、ホンットに嬉しいの」
だから俺はYouTuberやれてるよ。…と、りくくん。
バリアのせいで顔が見えない。
なんと返すのが正解なのか分からず、りくくんの顔も見れず、私はなんとなく足元にあったボールをかるくバリアに投げる。
瞬時に私の顔面にボールが投げた時よりもあきらかに早いスピードでぶつかってきた。
それを見たりくくんは、
世界平和バリアを舐めるなとばかりに大笑いした。
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作者名:いろは | 作成日時:2019年4月22日 15時