冷酷系男子【赤】

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学校を出て手を繋いで歩く。


ちゃんと付き合ってる風に見えているのか。





「行きたいとこ考えといてや」


「う、うん。」





とてつもなくぎこちない気もする。





「私、手汗ひどない？」


「何言うとんねん。」





重岡くんが私の言ったことに笑ってくれるのはとても嬉しい。


あんなに冷たいと言われてたのに笑うんやって。





「重岡くんは笑顔似合うよ？」


「俺？」


「とても似合う。太陽みたい。もっと笑顔を振りまいてたらモテるのに」


「よく言われる。でも、笑顔が好きってあんまり内面見られてない気して好きやないねん。そんならこんな冷たい俺でも好きになってくれる人がええなって」





重岡くんにもちゃんと考えがあったんだ。





「中村さんに告白されたんやろ？なんで断ったん？」


「中村さん裏が怖いねん。内面見てるようで見てへんしまぁ振ったら案の定キスされたんやけどな。それに俺Aのこと好きやったし。」





藤井くんが言ってた重岡くんは鈍感ちゃう説合ってた。





「やっぱり重岡くんいろいろ鋭いね…」


「まぁ流星とかと違って昔からそういうのには敏感やしな？」





意地悪そうに笑う顔。


太陽みたいなキラキラした笑顔。


優しく人を慰めるような優しい顔。


どんな表情の重岡くんも大好きだ。

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