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何故か自分の家ではなく、私の部屋に入ってきた翔太とテレビを眺める。
そういえば、さっき翔太は何を言いかけていたんだろうと思い出して、聞いてみようと隣を見ればむすっとした翔太の姿。
『え、なんで怒ってるの、』
「は?別に。」
いやどう考えても起こってんじゃん!!!
なんて思ったけどぐっとこらえてみる。
もう一度テレビに視線を戻して、内容なんか入ってこないのに真剣に見ているかのようにしてみる。
「やっぱさ、初恋の人に会えて嬉しい?さっきも撫でられて嬉しそうだったし、」
テレビから視線を移すことなくそう呟く翔太。
初恋?なんのこと
頭の上にはてなマークがいっぱい浮かんだ。
頭を撫でられて嬉しそうだった、というワードからさっきの照くんを思い出して急いで否定する。
『もしかして照くんのこと?!照くんは初恋じゃないよ!!昔からお兄ちゃんみたいな感じだし!』
「はぁ?じゃあAの初恋って誰なの」
やっとテレビから視線をうつした翔太にじっと見つめられた。
初恋の人なんて言えるわけ無い。
だって目の前にいるあなたですから。
しかも現在進行系なんだ。言えるわけがない。
どう返すのが正解かと悩むが、一向に目を逸らしてくれない翔太に思わず翔太だと言いそうになって焦った。
「だってAから彼氏出来たとか全然聞かないし、もしかして俺が初めての彼氏じゃないよね?」
ギクッとした。
当たり前に翔太が初めての彼氏で、当たり前に翔太が初恋だ。
「え、嘘でしょ?だとしたら俺…」
私がわかりやすく戸惑うから、翔太は申し訳ないことをしたと落ち込んだ様子
そんな翔太を見るのも嫌だったし、翔太がもし美香さんと復縁していたとしたら初恋が翔太だと伝えるのも違う気がした。
だから咄嗟に嘘が出た。
『ばか、違うし。初恋は康二、!』
翔太の反応が怖くて俯く。
顔を見れずまたテレビを見るフリをした。
やっぱり内容なんてもちろん入ってこない。
「は?嘘だろ?」
『嘘じゃない、ああもう!今日は解散!はい帰った帰った〜!!』
このままの空気で過ごすのは限界で、嘘をついてる自分も許せなくて
まだ何か言いたそうな翔太を無理やり帰らせた。
康「ほんっっまにあやほな。」
と康二に怒られたが、話を合わせてくれる康二に感謝しかなかった。
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名無しちゃん(プロフ) - だくん。さん» ありがとうございます(><)頑張ります!! (2020年1月23日 17時) (レス) id: 1576c4c9b9 (このIDを非表示/違反報告)
だくん。(プロフ) - 作者様の考え方やお話大好きです。更新頑張ってください! (2020年1月22日 23時) (レス) id: 169a6b186d (このIDを非表示/違反報告)
名無しちゃん(プロフ) - ぴ。さん» 私なんかの作品で泣いて頂けるなんて(><)有難うございます、更新頑張ります(_ _*)) (2020年1月11日 1時) (レス) id: 1576c4c9b9 (このIDを非表示/違反報告)
ぴ。(プロフ) - 思わず涙してしまいました、、、更新待ってます(><) (2020年1月11日 0時) (レス) id: 29f94e2bfb (このIDを非表示/違反報告)
名無しちゃん(プロフ) - あめりさん» 有難うございます(><)まだまだ未熟ですが、更新頑張ります! (2020年1月7日 0時) (レス) id: 1576c4c9b9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:名無しちゃん | 作成日時:2020年1月4日 1時