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翔太が美香さんと行ってしまった後、あまりの気まずさに黙って立ち去ろうとした私を樹くんが止めた。
腕を掴まれて、変わらないいつもの優しい声で名前を呼ばれて
だけどさっき見た光景を思い出せば、全てが嘘に見えて仕方ない。
美香さんのことに関して、私以上に怒った様子だったのも嘘だったのか
だとしたら、樹くんはかなりの演技派だね。
二人でベンチに座ったけれど、ただただ沈黙が続いたころ、樹くんから謝られた。
樹「ごめん」
なんのごめんなのか、考えたくもない。
何も言えず、黙って一点を見つめていたけど、樹くんは言葉を続けた。
樹「今日は、美香にしょっぴーのことで相談があるって言われて連れて来られた。そしたら何故か遊園地で、Aちゃんとしょっぴーがいて…」
珍しく弱気な樹くんは、俯いて怒られた子犬みたいにしゅんとしていた。
樹「Aちゃんから相談受けてたときに言ったこととか、全部嘘じゃない。美香の味方なんかじゃないことだけわかってほしい」
まっすぐは目をした樹くんは、とても嘘をついているようには見えなかった。
それに、例え樹くんと美香さんがそういう関係だったとしても、私には何も言う権利はない。
『うん。わかってるんだけど、もし樹くんが美香さんの味方だったらショックだなって思っちゃって、それだけ。』
こっちこそごめんね、そう伝えれば樹くんがいつもの笑顔に戻って仲直り。
翔太もいなくなっちゃったし、帰ろう
樹くんに帰るねと言おうと立ち上がった時、もう今日は聞けないはずだった声が聞こえた。
「A」
『翔太、なんで』
息を切らした翔太は、走って来たようで、深呼吸をして息を整えている。
「ごめん樹、返してもらいに来た。」
樹「しょっぴおそーい。あとちょっとで貰っちゃうとこだったわ」
目の前で繰り広げられる会話について行けずあたふたする。
戸惑ったまま二人の顔を交互に見ていれば、翔太に「帰るぞ」と腕をつかまれた。
美香さんは？とか、聞きたいことが山程あるのに
言葉なんか出て来なくて、ただただ翔太に手を引かれて歩いた。
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名無しちゃん(プロフ) - だくん。さん» ありがとうございます(><)頑張ります！！ (2020年1月23日 17時) (
レス) id: 1576c4c9b9 (このIDを非表示/違反報告)
だくん。(プロフ) - 作者様の考え方やお話大好きです。更新頑張ってください！ (2020年1月22日 23時) (レス) id: 169a6b186d (このIDを非表示/違反報告)
名無しちゃん(プロフ) - ぴ。さん» 私なんかの作品で泣いて頂けるなんて(><)有難うございます、更新頑張ります(_ _*)) (2020年1月11日 1時) (レス) id: 1576c4c9b9 (このIDを非表示/違反報告)
ぴ。(プロフ) - 思わず涙してしまいました、、、更新待ってます(><) (2020年1月11日 0時) (レス) id: 29f94e2bfb (このIDを非表示/違反報告)
名無しちゃん(プロフ) - あめりさん» 有難うございます(><)まだまだ未熟ですが、更新頑張ります！ (2020年1月7日 0時) (レス) id: 1576c4c9b9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：名無しちゃん | 作成日時：2020年1月4日 1時
