08 ページ8
.
あれから翔太のことを徹底的に避けた。
翔太とまともに話せる自信なんてないし、そもそも話すことなんてない。
感情的になって気持ちをぶつけて翔太を傷つける自信しかない。
だったら話さないべきでしょ？
こんなことがあっても普通に朝うちにいる翔太。
私が避けるから話をするために来ていることもわかっている。
翔太がいれば『今日はいらない、いってきます。』と家を出るから、ママにも「なにかあったの？」と心配されてしまう始末。
メッセージアプリだって大量に溜まってて
翔太:ちゃんと話がしたい。
翔太:傷つけたよな、ごめん。
通知だけで見たメッセージ。
傷つかない子居ないから、そう思うだけで返さない。
あれから思い出す度に涙が出て、毎日酷い顔してる自覚もある。
避けてるのはこっちなのに、せめて幼馴染に戻りたいとか思ってるんだ。
するいよね。
コンコン…
部屋のノックの音。
ママじゃない。
だってママだったらノックの前にいつも名前を呼ぶもん。
てことはきっと翔太だ。
いつかは話さないといけないのはわかっているけど、まだ無理だ。
「A？」
ほら翔太
もういっそのこと寝たフリでもしておこうと机の上に突っ伏す。
「入るよ…って寝てんのかよ…」
入っていいなんて言ってないのに入ってくる癖は変わってなくて、でもいつもよりも遠慮気味に入ってくる翔太は、きっと翔太なりに気を使ってくれているんだろう。
「…っ、ごめんA」
ああ、なんで顔が見える寝方にしたかな。
腕を枕にして顔を横向きにして突っ伏したことを後悔。
涙の跡を見つけた翔太は、涙の跡をなぞりながら謝った。
やめてよ、泣きそうだ。
涙を堪えるのにぐっと奥歯を噛み締めて、まぶたを動かしたのを見逃さなかったのだろう。
「A起きてるだろ」
バレた。
でも起きたら話さなきゃいけないし、話せる自信もない。
どうしようかと目を閉じたままでいた。
「Aが話せるようになったらlineでもいいから教えて。
ちゃんと話したい。」
翔太はそれだけ言って部屋を出ていった。
ごめん翔太、まだ無理そうです。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1674人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SnowMan」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
名無しちゃん(プロフ) - だくん。さん» ありがとうございます(><)頑張ります！！ (2020年1月23日 17時) (
レス) id: 1576c4c9b9 (このIDを非表示/違反報告)
だくん。(プロフ) - 作者様の考え方やお話大好きです。更新頑張ってください！ (2020年1月22日 23時) (レス) id: 169a6b186d (このIDを非表示/違反報告)
名無しちゃん(プロフ) - ぴ。さん» 私なんかの作品で泣いて頂けるなんて(><)有難うございます、更新頑張ります(_ _*)) (2020年1月11日 1時) (レス) id: 1576c4c9b9 (このIDを非表示/違反報告)
ぴ。(プロフ) - 思わず涙してしまいました、、、更新待ってます(><) (2020年1月11日 0時) (レス) id: 29f94e2bfb (このIDを非表示/違反報告)
名無しちゃん(プロフ) - あめりさん» 有難うございます(><)まだまだ未熟ですが、更新頑張ります！ (2020年1月7日 0時) (レス) id: 1576c4c9b9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：名無しちゃん | 作成日時：2020年1月4日 1時
