78話 ページ28
シヒョク先生は、やっぱりまだ学校にいた。
私が何も言わずに先生を見つめていると、「声くらいかけろ、」と怒られた。
「先生、私」
「何やってんだ、お前。」
「え・・・」
私が俯いていた顔を上げると、手をしっしっと払って早く行けという顔をした。
「時間はないんだ、さっさと練習してこい」
「え、でも私、辞表を・・・」
「ああ?」
シヒョク先生は頭をガシガシかくと、椅子に座って私に背を向けた。
「あんな紙切れ、読む前に捨てちまったなぁ。・・・俺は辞表なんて受け取ってない。寝言言ってねぇでさっさと練習してこい!」
「・・・っはい!!」
零れそうになる涙をこらえて、大きくお辞儀をする。私の周りは暖かくて、いつでも泣きそうになるんだ。
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「シヒョク先生」
「・・・なんだ、ソクジンか」
「男らしいことしますねぇ」
ソクジンはシヒョクの隣に立つと、ニコニコと笑った。
「・・・なんだよ」
「いや?シヒョク先生、辞表みてあんなに泣いてたのになぁって・・・いたたたた!やめてください!」
「うるせぇ!その寝ぼけた目ん玉をどうにかさせろ!!!」
その日、独特なソクジン先生の叫び声が校舎に響いたと言う。
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さな - 完結お疲れ様でした!!続き気になってます|ω`) (2020年4月29日 5時) (レス) id: fbde6b4563 (このIDを非表示/違反報告)
ひまわり(プロフ) - 完結おめでとうございます!とっても面白かったです。ありがとうございました! (2020年4月21日 18時) (レス) id: af2d2dfc16 (このIDを非表示/違反報告)
名無し11907号(プロフ) - 続きみたい、、 (2020年4月16日 12時) (レス) id: becccdf5f1 (このIDを非表示/違反報告)
うさぎちゃん(プロフ) - グクオチがいいです(;_;)ユンギも好きだけど、。 (2019年3月21日 12時) (レス) id: bc49230644 (このIDを非表示/違反報告)
niina - とても面白いです!!オチは誰なってもいいですけどぐくが見てみたいです。! (2019年2月16日 22時) (レス) id: 5bc7b247c7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アコ | 作成日時:2018年12月28日 1時